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SNSで地域も宿も自らも輝く 人気ブログで発信する若女将座談会(2) お客様、仲間…人をつなぐ

 ―皆さん女将ブログを始められていますよね。

  ブログ村というサイトのジャンルの一つに女将ブログがあって、100人ぐらいの女将が登録されています。その中にバナーがあってクリックするポイントで順位がつくんです。

 ―どんな効果があるんですか。

  1位になった女将さんと写真が撮れた、とお客様が喜んでいらっしゃいます。1位、2位という自分のブランド化をしているっていう感じでしょうか。常に更新するのが一番大事です。

 漆原 ファンがついていて、その方が見てくださるんですよね。

 ―ファンってどのくらいいるんですか?

 松本 数えたことはありませんが、1日300から400ぐらい? その中に自分も入っているんですけどね(笑)。

 ―集客につながっている実感は?

  ほぼそこから、という感覚があります。お客さんが見たいのは日々宿がどんなことをしているのか、どういう料理が出るのか、どういう人が働いているのか。そういうところに興味があると思うんです。だから「こういう旅館です」ではなくって「こういう人に会いに来てください」っていう感じです。

 橋本 お客様にとっては安心感にもつながっているのでは、と思っています。

 ―結局は、人なんですね。

  そうです。私たちに共通しているのは「人に会いに来て」「私に会いに来て」というところにあると思います…で、良かった?

 一同 (爆笑)

 松本 私は「おかめちゃん」という名前でブログを書いているんですけど、お客様から「おかめちゃん、ただいま〜」って来ていただけます。そういう声を聞くと、ブログを読んでくださっているのだろうと実感しますね。

 迫間 ちはるん(橋本さん)は宿にいなかったら怒られるとか。

 橋本 せっかく行ったのに…とクレームになることがあります。

  自分一人しかいない責任というか重圧はありますね。宿にいないとダメなんだって。

 内田 うちは会いに来るという感じではなく「いた!」ぐらいのもので(笑)。

  でも密かなファンがいらっしゃいます。このグループで、同じお客さんが順番に回っていたりするんです。

 漆原 のんちゃん(原さん)のところにも行ったよ、とお客様から言わることがあります。

 内田 だから初めて会ったお客さんでも親しく喋れたりします。

  「あら、あきちゃん(内田さん)のところから来たの!」みたいな。そんな感じです。

 松本 フェイスブックが出てきて、時代がゴロっと変わったと思います。

 橋本 フェイスブックでお友だちになった方が泊まりにこられるというのはありますね。

 迫間 私たちは、インターネットがなかったらつながることはなかったメンバーなんです。

 一同 そうそう。

 漆原 この横のつながりがありがたいです。

 内田 みんなと会って、それぞれ頑張っているという話が聞けることが心強いです。

  みんな一緒なんだという安心感があります。経営者で女でというのは孤独なんですね。嫁いですぐの時は特にそうでした。

 漆原 地元では言いづらいことも、普段は離れているし同じような立場なので何でも言えて、悩みも相談できます。

 橋本 忙しいのはみんな一緒なんで、みんなが頑張っているのだったら、私もがんばろうという感じ。

 内田 今日みんなに会えるのがすごく楽しみでした。

 ―学生のころのクラブ活動を思い出します。

 迫間 私たちはアスリートですから(笑)。

 内田 本当に旦那さん以外、誰も知らないところから始まります。従業員さんも私より年齢的にも上ですし、最初は難しかったです。

  最初はね。

 内田 でも、いつの間にかハートも強くなりましたけど。

 ―同志みたいですね。

  そうですね、何か「楽しんでいる感」が共有できていますね。同じ立場だからわかってもらえるというのがありますね。

 漆原 だから、私たち自身がみんなの宿に行ってみたいと思えるんですよね。

 一同 そうそう。

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情報提供:トラベルニュース社