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旅行業、受入、サービス手配業の新たな関係 ANTA大阪・本紙共催「旅行業、観光業が元気になるシンポ」(1) 観光産業の政治力を高めよう

 本紙は、一般社団法人全旅協大阪府旅行業協会(吉村実会長=歓喜旅行サービス)と共催で9月11日、大阪市中央区の道頓堀ホテルで「旅行業、観光業が元気になるシンポジウム」を開催した。今年1月の旅行業法改正で創設された旅行サービス手配業、旅行会社、旅館ホテルなど受入機関との関係性を高める趣旨で実施し約90人が出席した。

 第1部は、兵庫県・城崎温泉の西村屋取締役会長でオーサカゼンリョ協力会の西村肇会長が「旅館ホテルの経営者が求める案内所(旅行サービス手配業)の姿」をテーマに講演。

 西村会長は「これからの宿泊施設は自施設の情報だけでなく、まちや周辺のリアルな情報を案内所に流すことで魅力ある地域であることを旅行会社に伝える営業をしなくてはいけない。案内所もそういった情報を取りにきてほしい。また営業の現場で旅行会社や旅行客が何を今求めているかの情報をキャッチし、現地旅館に伝えることが重要」と訴えた。

 また地域間競争が活発化するなか「どこのまちづくりが成功しているのかといった情報も現地に伝えてほしい」。さらに「現地情報を知らずにカタログやパンフレット重視の商売をしていては旅行会社は生き残れない。現地のリアルな情報を活かせる中小旅行会社との関係を案内所は密にしてほしい」とした。

 次いで一般社団法人全国旅行業協会(ANTA)の有野一馬専務理事が「旅行業法改正が目指すカタチ」と題し講演。2016年1月の軽井沢の事故を通して貸切バス事業と旅行会社の関係から道路運送法や今年の旅行業法改正につながったことを伝えた。

 「旅行業法の改正は消費者に納得いただける安全・安心な旅行サービス提供するために行われたもので、旅行会社や旅行サービス手配業者は安全管理と取引の公正が求められている」とし、健全な業界を目指すための協力を求めた。


情報提供:トラベルニュース社