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訪日旅行概況、18年2Qは1ポイント減、関東やゴールデンルートなど減少

  • 2018年7月3日

 JATAによると、日本旅行業協会(JATA)が5月21日から6月8日にかけて、会員632社を対象に実施した旅行市場動向調査で、4月から6月までの3ヶ月間の訪日旅行のDI値は、前期(1月〜3月)と比べて1ポイント減の4ポイントで、前回発表時の見通しからは1ポイント減、前年比では2ポイント増となった。旅行会社からは「金沢への外国人旅行者が増えている」「タイからの団体旅行は順調に増えているが、ホテルの確保が難しくなってきている」「家族旅行も増えてきており、目的がはっきりしている利用者が増加している」などの声が挙がった。

 業態別では「総合旅行会社」が21ポイント増の29ポイントと最も伸長。「インハウス」が12ポイント増のマイナス15ポイントとなった。最も落ち込んだのは「ネット旅行会社」で34ポイント減の33ポイントだった。

 方面別では「山陽・山陰・四国」が12ポイント増のマイナス14ポイントで最も伸長した。最も落ち込んだのは「関東」で6ポイント減のマイナス22ポイント。次いで「ゴールデンルート(関東⇔関西)」が5ポイント減の6ポイントと続いた。DI値が最も高かったのは「大阪・京都(USJ含む)」で増減なしの21ポイント。最も低かったのは「東北」で2ポイント減のマイナス24ポイントだった。顧客層別では「FIT」以外は前期を上回り、特に「MICE」は25ポイント増のマイナス5ポイントと大きく伸長した。

 訪日旅行者の出身地別では、「東南アジア」が4ポイント増の10ポイント、「韓国」が2ポイント増のマイナス17ポイントと増加した以外は減少した。最も減少したのは「香港」で16ポイント減のマイナス12ポイント。DI値が最も低かったのは「南米」で9ポイント減のマイナス44ポイントだった。

 7月から9月までの3ヶ月間は、訪日旅行全体で2ポイント減の2ポイントを予想。旅行会社からは「中国からのFITも増えてきたが、まだ団体が多くホテルなどの手配が追いつかない」「研修、視察旅行が増加傾向」「中国客からはゴールデンルートと免税店での買い物の要望が減り、東京・京都・大阪では終日フリータイムの要望が、それ以外のエリアではより日本的な施設の要望が増えている」などの意見が挙がった。

 業態別では「ネット系旅行会社」が27ポイント増の60ポイント、「リテーラー2」が4ポイント増のマイナス7ポイントと回復する見込み。最も落ち込みが予想されるのは「総合旅行会社」で、12ポイント減の17ポイント。

 方面別では「東北」が6ポイント増のマイナス18ポイントと最も伸長する見通し。最も落ち込むのは「大阪・京都(USJ含む)」で、8ポイント減の13ポイントとなるほか、「北海道」「東海」「近畿」「九州」も今期を下回る予想。顧客層別ではFITが今期と変わらない一方、「団体」が4ポイント減のマイナス3ポイント、「MICE」が4ポイント減のマイナス9ポイントで、今期を下回る見込みという。

 出身地別では「香港」が5ポイント増のマイナス7ポイント、「豪州」が6ポイント増のマイナス29ポイント、「南米」が増減なしのマイナス44ポイントとなるほかそれぞれ減少する見込み。最も減少するのは「北米」で、6ポイント減のマイナス27ポイントを予想する。

 なお、10月から12月までの3ヶ月間は、訪日旅行全体で今期比2ポイント増の6ポイントを見込む。

※DI値は設問事項に対して「良い」「普通」「悪い」「取り扱っていない」の4項目を用意し、集まった回答を数値化したもの。回答数から「取り扱っていない」と回答したものを除いた数を母数として各回答のシェアを算出し、「良い」の割合から「悪い」の割合を引いている。