グローバル初開催のタヒチ商談会、多彩なプロダクトの魅力アピール

  • 2018年6月27日

世界遺産や文化体験、「人とのふれあい」にも期待
ブランド維持しつつマーケット多様化へ

モーレア島でモツピクニック体験。アクセス便利なモーレアは滞在も増加

 タヒチ観光局は5月27日と28日、タヒチ島でトラベルマート「パラウ・パラウ・タヒチ(PPT)2018」を開催した。タヒチ島のプナアウイア地区に建つル・メリディアン・タヒチを会場に、各島から現地サプライヤー40社、日本、中国、韓国のアジア3ヶ国から旅行関連業者23社が集まり、日本からもバイヤー7社が参加。PPTはこれまで国ごとに実施していたが、今回初めて米豪、アジア、欧のエリアに分けて開催。会場には、宿泊施設からオペレーター、アクティビティ、ダイビングなど幅広いサプライヤーが一堂に会した。

中期で客室数を倍増へ

会場はル・メリディアン・タヒチ。PPTはパペーテの3レターでもある

 オープニングではフレンチポリネシア政府観光大臣の代理で観光省チーフプログラムオフィサー(CPO)ヒロヌイ・ジョンストン氏が挨拶。「日本、中国、韓国の3ヶ国で全訪問者数の11%を占め、2014年からは20%増加している、タヒチの観光業に欠かせない市場」とアジアの重要性を強調した。さらに、ジョンストン氏は、今年末までにタヒチ島とボラボラ島の改築、タヒチ、フアヒネ、ライアテア、ファカラバ、モーレア各島の新・増築により客室数が1割増えるほか、今後5年間、政府主導でホテルコンプレックス「タヒチアンビレッジ」をタヒチ島に建設することで客室数の倍増化することを明らかにした。合わせてエア・タヒチ・ヌイ(TN)のボーイング787-9型機導入にともない、空港インフラの整備も発表した。

ポリネシア政府のヒロヌイ・ジョンストン氏

 本局COOジーナ・バントン氏はインタビューに応え、日本からの訪問者数は2017年に前年比5.2%増の1万2808人となり、アメリカ、フランスに次ぐ3番目の成熟マーケットと評価。その上で、価格面の競合もあり、日本のホールセラーに最初に思い浮かべてもらうデスティネーションであり続けるために、新しい情報を常に提供していく重要性を指摘した。

本局COOバントン氏(右)と日本支局COO森氏(左)

 これまでも、観光局は3年にわたって文化やアクティビティなど多様なプロダクトを訴求し、シニアなどハネムーン以外へのプロモーションを強化してきたところ。新しい層を意識した文化イベントを開催したり、昨年はライアテア島の「タプタプアテアのマラエ」が世界遺産となったことで、「タヒチが水上コテージだけのデスティネーションではないことが認知されてきた」という。

開催中にタヒチアンダンスも披露

 実際、マーケットの多様化は進んでおり、日本支局COOの森啓三郎氏によると、かつては訪問者の7割を占めたハネムーナーが全体の6割程度となり、50代のアニバーサリーカップルが1割から2割、シニアが1割、残りがファミリー、女性同士、ダイバーやタヒチアンダンスなどのSITが占めるようになったという。なかでもシニアはアニバーサリーだけでなく、モーレア島やタヒチ島モノステイなどの滞在も増えているほか、現地ホテルの話では、シニアの女性同士もみられるようになったという。