週間ランキング、ANAホノルル巨大ラウンジが1位、JTB決算2位

  • 2018年6月1日(金)

[総評] 今週は、JTBの2017年度決算を抑えて全日空(NH)がホノルル空港でラウンジを開設する予定であることをお伝えした記事が1位になりました。NHにとって記念すべき1箇所目の海外自社ラウンジは、ホノルルでも「他社のラウンジの倍以上」(NH代表取締役社長の平子裕志氏)の規模とのことで、A380型機で勝負に出るハワイ市場への本気度を強く感じます。

 個人的に目を引かれたのは、ラウンジから直接A380型機の2階席に搭乗できる点です。過去にルフトハンザ・ドイツ航空(LH)の同型機で同じ体験をする機会を得たことがあるのですが、ボーディングの瞬間までラウンジでくつろげるのは極めて快適で何年経っても鮮明に覚えているほどです。ハワイ旅行の出発から帰国までのなかで考えれば僅かな時間でしょうけれども、きっと満足度の向上に少なくない貢献を果たすだろうと予想します。

 一方、気にかかるのは、A380型機に巨大ラウンジという大砲巨艦主義的なアプローチがNHのこれまでの戦略とそぐわないのではないか、という点です。とはいえ、ライバルの日本航空(JL)も中距離LCCを新たに立ち上げる方針を示されたばかりで、自分たちの従前の事業ドメインに閉じこもっていては成長はありえないという判断がそれぞれ現れているのかもしれません。

 なお、当ランキングはメールニュースのクリック数を集計しているのですが、記事ごとのページビューを比較するとNHラウンジの記事は第5位に留まります。ページビューは検索サイトからの流入など業界外からのアクセスも多く、トラベルビジョンとしてはメールニュースの動向の方がより旅行業界の関心を表しやすいと評価しているのですが、今回は珍しいほどはっきりと差が出ておりその点も興味深く思います。

 さて、続いて2位は冒頭で記したようにJTBの決算です。記事を読んでいて驚いたのが最後の最後に書いてある店舗数についてで、昨年は756店舗あったものを1年で66店舗も減らし、ほとんど1割減となっていることは結構な衝撃でした。近接店舗などを整理したとのことで実際には数字の見た目ほどのインパクトはなさそうですが、日本最大の旅行会社の店舗戦略は業界内の誰しもが気になるところでしょう。

 また、同時に気になるのは店舗の整理によって人員がどうなったのかですが、広報室によると特にそれに伴う増減はないとのことで、配置転換などによって吸収しているようです。

 ちなみに、JTBコーポレートサイトでは2017年12月31日現在の社員数が2万9572名となっているのに対し、2016年3月31日現在では2万6646名と表記されていた記録があり、2年弱で3000名、割合にして11%も伸びているのですが、こちらは海外のM&Aが主因とのことでした。

 それにしても、こうして3万人近い数値を見ると、JTBがいかに巨大な企業か改めて感じます。家族まで考えれば10万人近い人々がJTBという船に乗っているわけで、高橋広行社長(※高ははしご高)が毎日どのようなお気持ちで執務されているのか想像もつきません。

 また、船でも車でも体が大きく重くなるほど加速力、制動力が低下するのは避けられないはずですが、2022年度までに約200億円の営業利益を安定的に生み出せる体制を実現するという目標に向けて高橋社長がどのように舵を取られるのか、これもまた旅行業界内の注目の的です。田川会長には何度もトラベルビジョンにご登場いただいていますが、高橋社長にも是非お話しをお聞きする機会を頂戴したいと願っています。(松本)

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