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南大洋州が日本で初の合同イベント、直行便再開で期待高まる

  • 2018年3月20日

(右から)ロージー・ホリデイズのアデライン・リー-エラジト氏、トゥラマ・パシフィックのロバート・スキューズ氏 南太平洋各国の旅行産業関係者が加盟する団体「South Pacific Tourism Organization(SPTO)」が3月19日、東京で旅行業界を対象としてセミナーとワークショップを開催した。

 SPTOはクック諸島やフィジー、マーシャル諸島、ニューカレドニア、サモア、トンガなど18ヶ国の政府機関と約200社の民間企業が協力し、空路海路のアクセス向上、南太平洋(South Pacific)のブランディング強化などの取り組みを通して地域全体への観光需要拡大をめざす団体。1983年設立で、5年前から有志でのセールスミッションを欧州に派遣していたが、今年初めてアジアを訪問先に追加し、日本と中国でイベントを初開催することとなった。

 本誌取材に応じたロージー・ホリデイズのビジネス開発担当ディレクターであるアデライン・リー-エラジト氏とトゥラマ・パシフィックでマネージング・ディレクターを務めるロバート・スキューズ氏は、南太平洋のデスティネーションが同一視されがちであるのに対して、イベントでは各国がそれぞれ異なった文化や歴史、観光資源を有していることの理解を深めることがねらいと説明。

 また、フィジー・エアウェイズ(FJ)が7月以降、9年ぶりに日本への直行便を再開することを決めているが、これによってフィジーだけでなく周辺各国への移動の利便性も向上することから需要の獲得に繋げていきたい考えだ。

 また、日本市場の位置付けはデスティネーションごとに異なるものの、日本人旅行者が文化的側面に興味を持っている点は各国の多様性と親和性が高いとの認識で、帰国後の効果検証次第ではあるものの、来年以降もまた日本で同種のイベントを開催するなどして活動を継続したいという。航空アクセスを考慮して、東京以外の地域での開催も検討する。

 なお、今回はクック諸島とフィジー、ニューカレドニアから政府観光局が参加したほか、民間企業のオペレーターやホテルなど7社も出展。20日以降も旅行会社へのセールスコールなどを実施するという。