17年秋闘、実施46組合の一時金は微減-サービス連合調べ

▽引き続きベアなどに邁進、UNWTO入りで提言力強化へ

 この日の会見では、1月24日に開催した第17回中央委員会で決定した18年春季生活闘争(春闘)の方針についても発表した。引き続きすべての加盟組合が、賃金カーブを維持した上で0.5%以上の実質的賃金改善(ベースアップ)をめざし、中長期的な賃金目標「35歳年収550万円」と年間総実労働時間1800時間の実現に向けた取り組みを進める。なお、サービス連合が実施した17年の賃金水準実態調査では、ツーリズム・航空貨物業の22歳の賃金水準は加重平均で20万5298円、35歳で32万9049円。ホテル・レジャー業は22歳で17万8512円、35歳で25万6866円だった。

 一時金については「35歳年収550万円」の実現のために設定した「指標」を活用して水準の向上をめざし、指標を活用しない組合については年間支給月数を4ヶ月相当、すでに確保している組合は前年実績以上を要求する。指標を活用しないツーリズム・航空貨物業の組合については、補足水準として要求水準を4.0ヶ月、到達目標水準を5.5ヶ月以上とする。そのほか、契約社員やパートタイマーなどの待遇改善や最低保障賃金協定の締結、有期契約労働者の無期労働契約への転換などにも取り組む。

 要求書の提出締切りは原則として2月末日とし、提出が難しい場合は調整の上、3月上旬までには提出することとする。集中交渉期間は3月12日から16日までとし、3月末日までの妥結をめざす。

 そのほか、15年度からの2年間で約4万3000人から5万人にまで引き上げる目標を掲げていた組合員数については、現時点で4万5000人超にまで増加したことを報告。1年前の記者会見で意向を示していた国連世界観光機関(UNWTO)の賛助会員入りについては、昨年9月の総会で承認されたことを伝えるとともに、今後は他の賛助会員との連携を強化して政策提言などの糧とする考えを示した。