旅行業・観光業DX・IT化支援サービス

訪日消費額、17年3Qは26.7%増の1.2兆円、累計3.3兆円に

  • 2017年10月19日

 観光庁によると、2017年第3四半期(7月~9月)の訪日外国人旅行消費額(速報値)は前年比26.7%増の1兆2305億円となり、四半期の最高記録を更新した。1月から9月までの累計は14.7%増の3兆2761億円で、第3四半期までの累計として初めて3兆円を上回った。

 第3四半期の訪日外国人旅行者数は18.8%増の約744万人で、1人あたりの支出は6.6%増の16万5412円となり、15年第4四半期(10月~12月)以来の増加となった。観光庁は韓国人や中国人などの消費額が前年同期に比べて増加し、全体を押し上げたとの見方を示している。

 旅行消費額を主要20市場別に見ると、最も多かったのは中国で23.5%増の5432億円。以下は台湾が15.3%増の1490億円、韓国が49.9%増の1361億円、香港が34.7%増の941億円、米国が16.1%増の618億円で、上位5ヶ国で全体の80.0%を占めた。前年を上回ったのは17市場で、伸び率が最も大きかったのはベトナムの118.1%増。シンガポール、ドイツ、イタリアは前年を下回った。

 1人あたりの旅行支出が最も大きかったのはベトナムで、60.5%増の25万9749円。以下は中国が4.6%増の23万8385円、フランスが31.5%増の23万5068円と続いた。前年を上回ったのは13市場で、伸び率が最も大きかったのはベトナム。2位はフランスだった。

 消費額を項目別で見ると、最も多かったのは買物代で25.3%増の4202億円。以下は宿泊料金が31.0%増の3655億円、飲食費が26.6%増の2591億円、交通費が17.8%増の1379億円、娯楽サービス費が27.6%増の412億円と続いた。構成比は買物代が0.3ポイント減の34.2%、宿泊料金が1.0ポイント増の29.7%、飲食費が増減なしの21.1%、交通費が9ポイント減の11.2%、娯楽サービス費が増減なしの3.3%。

 消費項目を国・地域別で見ると、1人あたりの買物代が最も多かったのはベトナムで11万9310円。その他の項目の1位は、宿泊料金がドイツの10万5397円で、飲食費がベトナムの5万9649円、交通費がスペインの5万3746円、娯楽サービス費がロシアで1万700円となった。