JTB西、外国人向け越境ECサイト開設、20年に売上高5億円へ

  • 2017年9月6日

越境ECサイト「J's Agri」  JTB西日本は9月5日、海外の消費者向け越境ECサイト「J's Agri」を立ち上げ、日本産農林水産物の販売を開始した。まずは香港の消費者に対し、岡山県産の「シャインマスカット」や静岡県産の「クラウンメロン」などを販売する。11月からシンガポールやマレーシア、来年4月以降にはタイ、台湾でも販売を開始する予定だ。2020年までに年間売上高5億円をめざす。

 JTBグループでは日本の食や農業と観光、文化を組み合わせた「食農観光」事業に取り組んでおり、JTB西日本でも2014年から、香港や台湾、シンガポールなどで個別商談会を開催。日本の食産品の輸出拡大と訪日外国人旅行者の産地への誘客をめざす「J's Agri事業」を展開している。今回の越境ECサイトの開設もその一環で、20代から60代の訪日経験がある、または日本に興味がある女性をターゲットに設定した。

 対応言語は英語と中国語繁体字で、果物を中心にした日本全国の農林水産物や食品について、産地や生産者の情報とともに掲載する。各商品は生産者が航空貨物便で現地に輸送する。

 JTB西日本では今春から着地型旅行商品として、京都府八幡市の農園でのいちご狩りと往復送迎を合わせた「京都いちごシャトル」などを造成し、同社が運営する訪日外国人旅行者向けの観光案内所で販売しているところ。これまでに約200名の訪日外国人旅行者が産地を訪問したといい、ECサイトでも今後こうした商品を販売する予定だ。このほか、今後は海外のレストラン事業者や輸入業者などと生産者を対象にしたBtoBサイトも開設する予定という。