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プリンスホテル、豪ホテルチェーンを買収、海外展開本格化

  • 2017年7月3日

調印式後のフォトセッションの様子  西武ホールディングス(西武HD)は7月3日、子会社のプリンスホテルが、オーストラリアなどでホテルを運営するStayWell Hospitality Group(SWHG)の事業を取得すると発表した。2020年以降を見据えたグローバル展開の推進が目的で、同社が海外のホテル会社を買収するのは今回が初めて。プリンスホテルはすでに海外で7軒のホテルを運営しているが、本格的に海外展開を加速する。

 同日に開催した記者発表会の冒頭で挨拶した、西武HD取締役社長の後藤高志氏は、今回の事業取得により「日本のプリンスホテルから世界のプリンスホテルをめざす」と意欲を示した。プリンスホテルは、同日に100%出資の現地会社としてStayWell Holdingsを設立。新会社が3ヶ月以内に約43億円でSWHGの子会社22社の全株式を取得する。新会社ではプリンスホテル取締役副社長執行役員のスタン・ブラウン氏、プリンスホテル常務執行役員の大隅ヴィクター勝利氏、SWHGのCEOを努めるサイモン・ワン氏が取締役を務める。

 シドニーに本社を置くSWHGは2006年に設立。現在はオーストラリアやインド、英国などで高級ホテルの「Park Regis」と中級の「Leisure Inn」を計18軒運営しており、さらに12軒の開発が進行中という。

 西武HDはこれらをグループに迎え入れ、経済成長の著しいアジア太平洋地域の需要を取り込むとともに、中長期的には2ブランドで100軒を展開する考え。国内外で約50軒を運営しているプリンスホテルは中長期目標として150軒の展開をめざしており、合わせて250軒規模となる。