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中部、17年度は旅客数目標1200万人-2本目滑走路に意欲

  • 2017年4月10日

 中部国際空港はこのほど、2017年度の目標と今後の取組方針を発表した。旅客数の目標については、国際線は過去最高の600万人以上、国内線は600万人以上で、総旅客数は1200万人以上をめざす。発着回数については過去最高の10万7000回以上とした。16年度の国際線旅客数は525万人、国内線旅客数は575万人で総旅客数は1100万人となる見込み。発着回数は10万回超を予想する。

 このほど開催した記者会見で、同社代表取締役副社長の各務正人氏は「17年度は15年度から19年度までの中期経営戦略の折り返しの年。安心・安全な空港運営のもと、さらなる路線ネットワークの拡充に取り組む」と意欲を示した。

 6月2日にはエア・カナダ(AC)がエア・カナダ・ルージュでバンクーバー線を11年ぶりに再開するほか、17年度内には就航日は未定ながら、エアアジア・ジャパン(DJ)が新千歳、台湾(桃園)線を開設する見通し。各務氏は「就航に向けて最終の詰めをしていると聞いている。できるだけ早いタイミングで就航していただきたい」と期待を語った。

各務氏  そのほかには、急増する外国人旅客に対応するため、中部運輸局や旅行業界の関係各社と連携して進める「昇龍道プロジェクト」の推進、周辺都市や観光地への交通アクセスの強化などにも取り組む。加えて、LCC向け新ターミナルビルの整備(※関連記事)に着手し、旅行者や航空会社の受入環境の整備もはかる。

 受入環境の整備については、05年の開港以来検討が続いている2本目の滑走路についても言及。東海3県や名古屋市、地元の経済団体などによる「中部国際空港二本目滑走路建設促進期成同盟会」が今年2月の総会で、27年のリニア中央新幹線の全線開通を見据えて2本目の滑走路を整備すべきとの決議を採択したことを伝えた。

 あわせて、現在はメンテナンスのため深夜に滑走路を2時間程度閉鎖しているが、近い将来に大規模改修が必要になった際には長時間閉鎖しなくてはいけなくなることを説明。「航空会社や旅行者に迷惑をかけずに24時間空港として展開するためには、やはり滑走路が2本必要」と強調した。