安倍首相、地方の観光インフラ増強に意欲-参院選後会見

 自民党総裁で内閣総理大臣の安倍晋三氏は7月11日、第24回参議院通常選挙の終了を受けて記者会見を開催し、今後の経済政策において観光関連のインフラ強化を進める考えを示した。クルーズ船を受け入れる港湾施設や、地方の宿泊施設、観光関連施設などを「抜本的に増強」する考え。

 安倍氏は「地方が誇る魅力ある観光資源を、世界にどんどん売り込む」と述べた上で、2020年の年間訪日外国人旅行者数4000万人に向け、「クルーズ船を受け入れる港湾施設の整備など、地方の観光施設を抜本的に増強しなければならない」と強調。そのほか「各地方の旅館やホテルの改修や建設など、未来の成長を生み出す民間投資も喚起する」と明言した。東京/大阪間を約1時間で結ぶリニア中央新幹線の開業の前倒しや、整備新幹線の建設の加速などについても意欲を示した。

 自民党と公明党からなる連立与党は、今回の参院選で改選議席の半数を超える70議席を獲得。安倍氏は12日に、内閣府特命担当大臣(経済財政政策)の石原伸晃氏に対して、経済対策の取りまとめに向けた準備を指示する。