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ドバイ、20年までに日本人倍増、JATAと「チームドバイ」

  • 2016年4月20日

ドバイ政府観光・商務局の嶋田氏  ドバイ政府観光・商務局は4月19日、旅行会社などを対象とした「チーム・ドバイ キック・オフ・ミーティング」を開催し、2020年までに日本人訪問者数を現在の2倍に引き上げる方針を示した。目標達成に向けては、同日に日本旅行業協会(JATA)との共同で「チームドバイ」を結成。同局日本事務所ディレクターの嶋田智之氏は「JATAと連携することで、旅行会社の方々にはドバイの魅力を訴求してもらいたい」と説明した。

 同局では、12年には1000万人だった全世界からドバイへの訪問者数を、20年までに倍の2000万人にまで増加させる目標に掲げている。そのことを受けて嶋田氏は、2000年以降の年間日本人訪問者数の平均である7万人を、20年には14万人から15万人まで引き上げたい考えを示した。

 しかし、近年の日本人訪問者数は07年に過去最高の9万9747人を記録して以降減少傾向にあり、15年は前年比14.2%減の6万8434人と低迷。嶋田氏は日本人がドバイへ渡航する際の障壁として、イスラム過激派組織ISILなどによる近隣諸国の情勢不安や、滞在費が高いイメージが強いこと、言語や食の問題などを挙げた。

 情勢不安について嶋田氏は、ドバイが海外からの移住者が人口の約8割を占めるオープンな社会であることや、ドバイ政府としては観光を最大の「輸出産業」にするために治安対策の強化やインフラ整備などを推進していることを説明。「観光で生きるドバイは非常に安全」と強調した。滞在費については「7ツ星」のホテルに限らずさまざまなカテゴリのホテルがあること、閑散期には通常より安い値段で利用できることなどを紹介した。

 「チームドバイ」は、消費者が持つこれらの誤解を払拭し、ドバイの魅力をさらに訴求することを目的としたもの。嶋田氏は今後の活動として、月に1回の「定例戦術会議」や、カウンタースタッフなどを対象とした「ブレックファストセミナー」、ツーリズムEXPOジャパン会場でのレセプション「ドバイナイト」などを開催していきたい旨を説明した。あわせて「観光局の1人よがりではなく、皆さまに楽しんでもらえるような施策を展開していきたい」と意欲を示した。