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3月の訪日外客数は31.7%増の201万人、単月の記録更新

  • 2016年4月20日

 日本政府観光局(JNTO)によると、2016年3月の訪日外国人旅行者数(推計値)は前年比31.7%増の200万9500人となり、単月で初めて200万人を突破するとともに、過去最高を記録した。これまでの単月の最高記録は15年7月の約192万人。観光庁長官の田村明比古氏は4月20日の会見で、15年度(15年4月~16年3月)で見た場合は累計で45.6%増の約2135万9000人となったことを説明し「(年間で)2000万人を初めて突破した」と喜びを示した。

 JNTOによると、近年人気が高まっている桜のシーズンを迎えたことや、昨年は4月だったイースター休暇が今年は3月に前倒しとなったことで、欧米市場や一部のアジア市場からの訪日需要が増加したという。継続的なプロモーション、航空路線の拡大、クルーズ船の寄港増、燃油サーチャージの値下がりも増加を後押しした。

 訪問者数が最も多かったのは中国で47.3%増の49万8100人。2位は韓国で39.5%増の37万4100人、3位は台湾で18.2%増の32万8400人、4位は香港で37.3%増の16万1000人、5位は米国で21.5%増の11万6200人だった。1月からの累計では、韓国に続き中国も100万人を超えて計147万2000人となった。

 主要20市場については香港、フィリピン、米国、カナダ、英国、ドイツが単月として過去最高を記録。ロシアを除く13市場が3月として過去最高を記録した。

 観光庁によれば、4月は高い桜人気に加え、中華圏の清明節やタイのソンクランなどの連休、クルーズ船の寄港増などが期待できるものの、14日に発生した「平成28年熊本地震」の影響などを注視する必要があるとしている。