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オープンドアがマザーズ上場、訪日強化、飲食店予約や民泊も

  • 2015年12月20日

 旅行比較サイト「トラベルコちゃん」などを運営するオープンドアは12月17日、東京証券取引所マザーズに新規上場した。同日に発表した「成長可能性に関する説明資料」によれば、上場により既存事業をさらに強化するとともに、インバウンド事業の推進をはかる。また、新たにレストランの予約サービスや民泊に対する取り組みもおこなう計画。詳細は現時点では未定とした。

 既存事業については、主力事業であるトラベルコちゃんや、「海外版トラベルコちゃん」である多言語旅行比較サイト「Hotel Saurus」において、取扱商品の質と量の拡充や、ユーザビリティの向上などをはかる。

 さらに、Hotel Saurusや伝統工芸品の紹介サイト「GALLERY JAPAN」によりインバウンド事業を推進。国内外の旅行サイトとの連携を強化するとともに、外国語対応の強化もめざす。現在は英語、中国語繁体字・簡体字、韓国語で提供しているが、今後は対応言語を増やしていく方針だ。また、ホテルや航空券以外などの商品も増やすほか、口コミ情報の収集強化もはかる。海外発の海外旅行事業についても取り組みを進める。将来的には会社全体の売上高として100億円を達成したい考えだ。

 同社によれば、2015年3月期(14年4月1日~15年3月31日)の連結業績で、売上高は19億8800万円、営業利益は3億3200万円、経常利益は3億3700万円、当期純利益は4億円。16年3月期の連結業績については、売上高は前年比24.0%増の24億6700万円、営業利益は147.2%増の8億2300万円、経常利益は144.1%増の8億2300万円、当期純利益は27.5%増の5億1100億円を見込む。

 同社によれば、予想はオンラインによる旅行販売の成長や、訪日外客の急増を踏まえたもの。オンライン市場については、フォーカスライトJAPANの調査などを踏まえ、平均11%増で成長していく見込みを示した。なお、同調査によれば、13年の旅行の総市場規模は8兆7000億円で、このうちオンライン市場は11年比24%増の2兆9000億円だった。

 トラベルコちゃんについては、15年10月の月間ユニークユーザー数が、前年同月比40.7%増の296万人にまで増加。旅行会社や航空会社、ホテルなどの旅行商品の掲載料などの固定掲載費も順調に推移しており、16年3月期の売上高は3.5%増の5億9700万円を予想する。また、同サイト経由で旅行商品を購入した場合などの成果に応じた手数料などの従量課金収入についても増加傾向にあり、オンライン予約の増加などから57.3%増の15億2700万円を見込む。その他の広告掲載料については4.7%減の2億2400万円を予想した。