15年上期の旅行黒字は6085億円、単月は15ヶ月連続の黒字

  • 2015年11月24日

 財務省がこのほど発表した国際収支状況の速報値によると、2015年上期(4月~9月)の旅行収支は6085億円となり、上期として過去最大の黒字となった。日本政府観光局(JNTO)によれば、15年上期の訪日旅行者数は前年同期比50.9%増の1035万6379人。一方で、出国日本人数は4.6%減の808億7317人となっている。

 上期のサービス収支は7976億円の赤字に。旅行収支に加えて知的財産権等使用料も上期として過去最大の黒字になったことにより、前年同期から1兆49億円改善し、赤字額は過去最少となった。貿易収支は4197億円の赤字となり、2つをあわせた「貿易・サービス収支」は1兆2173億円の赤字で、赤字幅を縮小した。これらの結果、経常収支は8兆6938億円の黒字となり、黒字幅は前年から6兆6930億円拡大した。

 9月単月の旅行収支は565億円の黒字で、同月としては過去最大の黒字。黒字の計上は12ヶ月連続となった。JNTOによれば、15年9月の訪日旅行者数は同月の過去最高となる46.7%増の161億2300人。出国日本人数は0.3%増の152億6000人だった。

 9月のサービス収支は452億円の赤字。旅行収支が1996年以降では同月として過去最高の黒字となったことなどにより、赤字幅を縮小した。貿易収支は832億円の黒字に転化し、2つをあわせた「貿易・サービス収支」は371億円の黒字となった。これらの結果、経常収支は1兆4684億円の黒字となり、黒字幅は前年から4904億円増加した。黒字は15ヶ月連続となる。