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国交省、フェリー火災で検討委設置、再発防止へ対策案

  • 2015年9月3日

 国土交通省は、今年7月に苫小牧沖で発生したフェリー「さんふらわあだいせつ」での火災事故を受けて、有識者などで組織する「フェリー火災対策検討委員会」を設置する。今月中にも第1回の会合を開催し、各社が実施する火災対策の検証などをおこなうとともに、新たな対策案の取りまとめに向けた議論を開始する。対策案の取りまとめ後には、より適切な消火手順などを各社に周知して徹底を求める。

 同省の海事局は、事故発生後に今回の事故の特別監査を実施。その結果、乗組員は直ちに消火活動を開始したものの、「冷凍機のカバーに阻まれて、燃えている箇所に消火剤をかけられなかった」「積みつけられた車両の間隔が狭く、燃えている箇所に有効に放水できなかった」などの課題が明らかになり、専門家によるさらなる検討の必要性を認識したという。

 海事局安全政策課によれば、現在は委員の選定中で、取りまとめに要する会合の回数も未定。ただし「年内と言わず、なるべく早期に対策案をまとめたい」という。委員会の詳細については来週にも発表する予定。