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ホテル・ジェン、旅行会社との関係強化、業界向け優待も活用

  • 2015年7月6日

ホテル・ジェン営業・マーケティング担当副社長のマリサ・アラニャ氏  シャングリ・ラ・ホテルズ&リゾーツはこのほど、同社が昨年に立ち上げた新ブランド「ホテル・ジェン」の認知度向上に向け、都内でセミナーを開催した。ホテル・ジェンは「人生や旅、未知なる場所への好奇心が旺盛」な仮想のホテル経営者「ジェン」氏をイメージしたホテル。2014年9月に「ホテル・ジェン オーチャードゲートウェイ シンガポール」を新設し、以降は同社ブランドの「トレダーズホテル」をリブランドしたホテルとしてシンガポール、香港、マレーシア、モルディブ、オーストラリア、フィリピン、中国に計9軒を開業している。

 メインターゲットはFacebookなどのソーシャルメディアを使用する20代から30代の若い層で、高級ホテルの良さを残しつつカジュアルな環境を提供。例えば、館内の全エリアで無料のWiFiサービスを提供するほか、ロビーやレストラン、プールサイドなどの6ヶ所にiPhoneおよびAndroid用の充電器を設置している。ホテル・ジェン営業・マーケティング担当副社長のマリサ・アラニャ氏は「20代や30代に限らず、ソーシャルメディアなどを使用して若い世代と同じマインドを持つすべての世代がターゲット」と説明した。

 日本市場についてアラニャ氏は「アジアのトップ10に入る、とても重要な市場」と述べ、同社のウェブサイトを英語と中国語、日本語で提供していることを紹介。「日本市場を重要視している証」と強調した。

 日本人利用者数の増加に向けては、旅行会社やツアーオペレーターとの関係を強化していく方針。現在の販路の約7割が旅行会社経由、約3割が直販となっていることを説明し、「旅行会社にはホテルをプロモーションしてもらえるよう働きかけていきたい」と意欲を示した。

 同ホテルでは、旅行会社の社員向けに優待プログラムを設定。客室料金を最大50%、料飲施設やスパなどの料金を最大20%引きで提供する。アラニャ氏は「旅行会社の方に実際にホテルを使用してもらうことで、より詳しい説明をお客様にしてもらうことができる」と説明した。