アクセスランキング、1位はDLのHNDSEA運休、豪州倍増計画も

[総評] 今週の1位は、デルタ航空(DL)が羽田/シアトル線を9月末を最後に運休するニュースでした。ニュースレターが皆様のお手元に届く頃にはサイト右側のランキング欄からは消えてしまっているかと思いますが、これは情報が先週の金曜日に届き、急いで土曜日に記事を配信した結果1週間が経過してしまったためです。

 この運休自体について思うところは先週の当欄で触れましたので割愛しますが、端的にいえば、羽田から渡航できる先が一つ減ってしまうのは残念ながら、きちんと毎日使われるようになることは望ましいというところでしょうか。

 もともと判断基準は米国にとっての公益性ではありますが、日本市場にとっての「益」もあります。DLのファン、ヘビーユーザー、顧客法人の社員、シアトルへよく渡航する、といった方々にとって運休は歓迎できないものでしょうし、一方で欠航してしまうのであれば、それらの方々を含めて誰にとっても不利益です。

 このように数値で比較しにくいものを精査し、配分を決定するという作業は絶対の解がないはずで、おそらく相当に大変なことと想像されます。ビッグデータの活用などICTがさらに発展すれば、極めてロジカルに判断することも可能かもしれませんが、路線誘致は地域ぐるみの「戦い」ですのでやはりそう簡単ではないでしょう。

 また、羽田/シアトル線の発着枠の行方が決着した今、これから気になるのは昼間時間帯の配分ですが、これについてDLは、シアトル線運休と枠の返上を米国運輸省(DOT)に伝えたレターで態度をはっきりと示しています。

 簡単に訳すと、まずは「こうして今、日本に就航するすべての航空会社が1便ずつ羽田の発着枠を得ることになった。DLは今後も、日本が羽田を正常なオープンスカイで扱われるべく扱い、DLに東京のハブ機能を羽田へ移すことを認めない限り、あらゆる羽田線運航のルールに関する変更に強く反対する」とあります。

 そして、「それより前に発効するすべての増枠や段階的な取り決めは、成田をハブとするDLに害をおよぼすものであり、不公平である。そして、我々は米国政府に対して、すべての米国系航空会社とその顧客が公平で均等に羽田を利用できるよう、羽田の完全な開放の積極的な追求を強く要請する」と続きます。

 この意見を両国政府がどう受け取るか分かりませんが、話が単純に進むようには到底思えません。落とし所がありえるのか、ありえるとすればそれはどこか、まだまだ注目の集まる話題が続きそうです。

 さて、今週は6位にオーストラリアの話題がランクインしています。現地商談会「AUSTRALIAN TOURISM EXCHANGE(ATE)」に私が参加して現地から書いたもので、現在30万人強の訪問者を2020年までに70万人に増やそうという戦略的な目標をお伝えしています。

 ATEはこれまでも何度か取材してきましたが、座席の減少などによって苦戦を強いられ、厳しい見方をされる向きが多かった印象でした。今回はカンタス航空(QF)のブリスベン復便をきっかけとして、希望のある積極的な話題を発信できるのは業界誌として大変うれしいものです。

 キャパシティというのは旅行業界にとってある意味では水物で、また運休してしまえば元の木阿弥です。しかし、維持できればさらなる拡大を期待できるものでもあり、その意味ではまさに「できるかできないかではなく、どうやるか」を実感した取材でした。

 海外旅行の分野で人口減少などを背景にネガティブな見通しがまかり通る中で、70万人が達成できればそれは奇跡とも評価されるかもしれません。州ごとの目標はどうするのか、そういった課題もすぐに顕在化するでしょう。

 しかし、最初から不可能だと諦めては何も始まりません。トラベルビジョンとしてもこの目標に向けて、単なる傍観者としてでなく1プレーヤーとして是非貢献していきたいと願っています。(松本)

▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2015年6月第4週:6月21日0時~6月26日18時)
第1位
デルタ、羽田/シアトル運休へ、条件厳しく断念-10月から(15/06/19)

第2位
15年ベストエアラインはカタール航空-スカイトラックス調査(15/06/23)

第3位
ルフトハンザ、GDS手数料「丁寧に説明」、費用転嫁に理解求める(15/06/23)

第4位
LOTポーランド航空、成田/ワルシャワ線開設へ、16年1月から(15/06/21)

第5位
大韓航空、日本線の一部で期間運休や減便、羽田/金浦線も検討(15/06/22)

第6位
オーストラリア、座席増で「第3のブーム」、20年70万人めざす(15/06/22)

第7位
二階氏、インドネシアに大規模訪問団派遣の意向-中韓に続き(15/06/23)

第8位
ピーチ、羽田/台北線開設、8月から-成田と「両輪」体制へ(15/06/25)

第9位
外国人に人気のレストラン、1位は京都のステーキ店(15/06/25)

第10位
アシアナ、7月まで日本/仁川線を一部運休、8月以降は通常運航(15/06/24)