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ANA総研、東大と「おもてなし」を共同研究、サービス工学で分析

  • 2015年6月10日

 ANAホ-ルディングス傘下のANA総合研究所はこのほど、東京大学の人工物工学研究センターと共同で「おもてなし」の科学的理解に向けた研究を開始した。数値や指数などでは表現が難しく、現時点では抽象的に理解されている「おもてなし」の概念を、同センターが進めるサービス工学の研究方法を用いて科学的に分析し、モデル化することをめざす。研究期間は1年間。

 同研究では「おもてなし」の源を相手に対する「気づき」と仮定。その上で、スカイトラックス社のランキングで最高評価を獲得している全日空(NH)の客室乗務員の行動を研究し、「気づき」の能力習得プロセスやさまざまな場面における予測行動などを分析する。研究にはANA総合研究所の社員1名が参画する。

 研究を通して得られた学術的成果は、ANAグループや国内の接客業における人材育成などに活用する予定。また、「おもてなし」を日本の優れた文化として、世界に強く発信することも視野に入れるという。