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スロヴェニア、親善大使に落語家の桂三輝氏-認知向上はかる

  • 2015年6月3日

任命状を持つ桂三輝氏(中央)、左は駐日スロヴェニア大使のヘレナ・ドルノウシェク・ゾルコ氏と政府観光局日本代表のティナ・クラケル・チャイ氏  スロヴェニア大使館はこのほど、日本スロヴェニア親善大使にスロヴェニアにルーツを持つ落語家の桂三輝(かつら・さんしゃいん)氏を任命し、6月2日に任命式を開催した。

 桂氏は両親がスロヴェニアからカナダに移住したスロヴェニア系カナダ人。カナダで劇作家・作曲家として活動した後、1999年に来日し、芸能活動をおこないながら大阪芸術大学大学院で落語を研究。2008年に6代目桂文枝に弟子入り後、唯一の西洋人落語家として活躍してきた。2014年10月にはスロヴェニアで落語の寄席を実施している。

 任命式では、駐日大使のヘレナ・ドルノウシェク・ゾルコ氏が桂氏を「スロヴェニアと日本をつなぐ最高の人物」と紹介。登壇した桂氏は「スロヴェニアを初めて訪れたとき、自分の家に帰ってきたと思った。スロヴェニア人の温かさと陽気さにぜひふれてほしい」と語った。今後は落語を通して、日本でのスロヴェニア観光関連イベントなどに参加し、スロヴェニアの認知度向上をはかるとともに、スロヴェニアでは日本文化の紹介に携わっていく予定だ。

 任命式に参加したスロヴェニア政府観光局日本代表のクラケル・チャイ・ティナ氏によると、2014年にスロヴェニアを訪れた日本人観光客は前年比12%増の約4万人。「ツアーで訪れる観光客が依然として多いが、FITも伸びてきている」という。

 今後は旅行会社向けのFAMトリップなど、旅行業界向けの研修旅行やプレスツアーを実施して、さらなる認知度向上をはかる考え。また、5月に開催された関空旅博に参加した際、関西では東京に比べてスロヴェニアの認知度が高くないことを認識したといい、今後はスロヴェニアの基本情報も含め、ソーシャルメディアやウェブサイトでの情報発信をおこなっていくとした。