広域観光周遊ルート、4月から募集開始-最大5年計画

  • 2015年3月29日

 観光庁は4月から、広域観光周遊ルートの公募を開始する計画だ。3月27日の第2回検討委員会で出された意見を元に実施要項を策定し、対象地域の要件や事業実施体制などを提示。各自治体などに対し公募を募る。

 当初は5月中で募集を締め切り、応募主体に事業実施体制を構築するとともに、計画の概要、コンセプトや対象地域、目標設定や成果把握、計画期間といった基本的事項などを含む「広域観光周遊ルート形成計画」を作成してもらい、6月の第3回検討委員会での協議を経て国が6月内に認定する予定だった。しかし、今回の会合で出席者から、ルートの内容など「地域で時間をかけて考え、相談する必要があるのでは」という意見が多く挙がったため、認定のタイミングについては今後検討していく方針だという。

 なお、国による認定後、実施主体には単年度ごとのルート形成促進のための事業計画を策定してもらい、それを元に観光庁が事業費の一部を負担することとなる。

 第2回会合では、観光庁が広域観光周遊ルート形成計画の記載内容について案を提案。計画の名称やコンセプトについては英訳をつけることとした。また、企画期間は2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据え上限5年。対象地域は拠点としての「広域観光拠点地区」と、拠点と空港などの主要ゲートウェイを線で結んだ「主要広域観光ルート」、ルート周辺の「広域観光促進地域」を設定した。観光庁によると、主要広域観光ルートについては協力した誘客体制の構築や、多様性を深めるため「なるべく太い線にする」必要があるとの考えで、参加者からも賛同の声が挙がった。

 また、会合では形成計画について、ターゲティングの重要性や、交通事業者との協力体制の構築について意見が出されたことに加え、ルート策定時にゴールデンルートからアクセスが良いかという視点を組み込み、外国人訪問者が訪れやすいルートの造成を提案する声が挙がった。また、地域住民が「外国人訪問者が多く来ることは楽しく、地域の活性化につながる」と思い、主体的に協力するような意識改革の必要性も話された。

 広域観光周遊ルート形成については、観光庁の15年度予算で3億400万円、14年度補正予算を含めると5億5400万円を獲得しているところ。調査などに費やす分を除いた約5億円で、ルート形成計画を支援する予定だ。事業費用は地方と国で折半するといい、観光庁ではマーティングや海外プロモーション、広域周遊ツアーの企画・販売、交通事業者と協力した企画乗車券の検討などを支援していくという。