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14年航空輸送は5.9%増、新興市場好調-IATA調査

  • 2015年3月5日
国際線需要動向(IATA資料より)

 地域別の国際線の動向では、中東やアジア太平洋、ラテンアメリカが全体を牽引。中東はASKを11.9%増と大きく拡大したが、RPKはそれを上回る13.0%増の伸びとなり、ロードファクターも0.8ポイント増の78.1%となった。

 アジア太平洋は、RPKが5.8%増となったが積極的な路線展開でASKが7.0%増となり、ロードファクターは0.8ポイント減の76.9%。ラテンアメリカは、RPKはアジア太平洋と同じく5.8%増であったがASKを4.7%増に留めたため、ロードファクターは0.8ポイント増の80.0%となった。

 この他の地域では、欧州がRPK5.7%増、ASK5.2%増としてロードファクターが0.6ポイント増の81.6%と堅調。欧州では、経済状況やウクライナ情勢などの影響はあるものの、トルコなどの航空会社が強く伸びているという。

 また、北米はRPKが3.1%増と微増したが、ASKは4.6%増。とはいえ、ロードファクターは1.1ポイント減ながら81.7%と高い水準となった。アフリカはRPKが0.9%増、ASKが3.0%増、ロードファクターが1.5ポイント減の67.5%と苦戦している。


国内線需要動向(IATA資料より)

 国内線についてIATAでは、日本と米国、中国、ロシア連邦、インド、オーストラリア、ブラジルの7ヶ国の動向を紹介。国内線全体では、先述の通りASKが4.3%増、RPKが5.4%増、ロードファクターが0.7ポイント増の80.6%となっているが、国別には大きな差異が出ている。

 まず、最も規模が拡大したのは中国で、RPKが11.0%増、ASKが11.1%増といずれも2桁増。ロードファクターは0.1ポイント減の80.2%となった。次にロシアがASKの8.0%増に対してRPKが9.8%増となり、ロードファクターを1.3ポイント増の75.3%に伸長。

 このほか、インドもASKが5.7%増でRPKが8.0%増となり、ロードファクターは1.7ポイント増の76.3%。次いでブラジルのRPKが6.9%増と増えており、ASKが2.0%増であったため、ロードファクターが3.7ポイント増と大きく伸ばした。

 日米豪の3ヶ国はいずれもRPKの伸び率が5%を切っているが、ASKは1.5%増にも満たないレベルで、ロードファクターは上昇傾向。ただ、日本のロードファクターは1.7ポイント増とはいえ66.0%と他の6ヶ国を大きく下回っている。