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JATA田川氏、東京五輪で中長期の行動計画を-観光大臣サミット

  • 2014年11月13日

 日本旅行業協会(JATA)会長の田川博己氏は11月4日、ロンドンで開催された観光大臣サミットに出席し、パネル討論「観光とメガ・イベント(副題:継続できるレガシーの構築)」に参加した。同イベントは国連世界観光機関(UNWTO)とワールド・トラベル・マート(WTM)がWTMロンドン内で共催しているもので、今年で8回目の開催となる。

 田川氏は2020年の東京オリンピック、パラリンピック開催に向けた取り組みについて「2020年の最高の機会を最大限にいかし、日本から新しい風を世界の観光産業界に吹き込み、持続可能な、ハイテクと文化を融合させた観光立国の実現をめざしたい」と意気込みを示した。

 その上で、田川氏はオリンピック開催後も後世に続く「オリンピック・レガシー」として、観光の重要性を認識した中長期のアクションプラン構築が必要と指摘。官民との連携や異業種間連携のためのプラットフォームの構築も重要とした。加えて、オリンピックを日本ブランドの向上の絶好の機会と説明。メディアと連携し、日本の露出増に取り組む方針を示した。

 さらに、東京だけのメガ・イベントとしてでなく、地方を巻き込んで実施する必要性についても言及。ハードとソフト、両面のインフラを整備するとともに、安全安心のさらなる推進、バリアフリーの拡大、観光情報提供の充実などにも取り組むことが大切と語った。

 このほか、観光大臣サミットではスペインの観光長官が、メガ・イベントは影響と持続可能性の評価が重要と指摘。一方、チュニジアの観光大臣は「財政的にその国に見合った、持続可能な小さいイベントを支援している」とコメント。さらに、例えば3名でのイベント運営でもソーシャルメディア経由で50万人と対話できることから、「メガ」の新しい定義を確立すべきとの考えを示した。

 なお、パネル討論には大臣、観光局長などが登壇し、2時間のパネル討論を実施。今年は世界から330ヶ国が参加したという。