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伊、10県の連携プロジェクト「ミラビリア」が世界遺産などアピール

  • 2014年11月6日

マテーラ商工会議所特別事業所長のヴィート・シニャーティ氏  イタリア政府観光局(ENIT)はこのほど、イタリア文化会館協力のもと「MIRABILIA(ミラビリア)」の説明会を実施した。ミラビリアは、ユネスコ世界遺産登録及び候補歴のあるマテーラ、ブリンディシ、ジェノヴァ、ラ・スペツィア、メッシーナ、パドヴァ、ペルージャ、サレルノ、ウディネ、ヴィチェンツァ10県の商工会議所が連携し、世界遺産、文化、食、観光、ビジネス促進をめざすプロジェクト。欧州以外で説明会を実施するのは、今回が初めてという。

 説明会では、同セミナーに伴い来日したマテーラ県商工会議所がプレゼンテーションを実施。各地域の世界遺産などの観光素材やモデルルートを紹介した。同商工会議所特別事業所長のヴィート・シニャーティ氏は本誌の取材に対し「事前に調査した結果によると、日本人訪問者は世界遺産に多く訪問する傾向がある」と説明。日本での説明会の開催も、同調査の結果により決定したという。

 モデルルートとして、イタリア北東部ではヴィチェンツァとパドヴァやウディネを周るコース、北西部はジェノヴァとラ・スペツィア、中部はペルージャ周辺、南東部がブリンディシとマテーラ、南西部がエオリエとサレルノを提案。全コースで「文化的な観光」をテーマに紹介した。

 今後、日本市場に対してはBtoBのセミナーなどを開催し旅程の提案などをおこなっていく予定。シニャーティ氏は「今回来日することができなかった他県の商工会議所メンバーも集まって、日本市場に対して何かできないかを検討している」と語った。

 このほかプレゼンテーションでは、10月17日にマテーラ県が2019年の欧州文化首都に決定したと紹介。「マテーラ2019」委員会広報担当のロッセッラ・トスト氏は「欧州文化首都の決定は、これまでおこなってきた、文化、おもてなし、ワイン、食などのプロモーションの成果」と喜びを述べた。

 なお、ENITプレス・オフィサーの三浦真樹子氏によると、今回発表した観光素材はENITウェブサイト、Facebook、Twitterなどで紹介するという。