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久保長官、広域観光周遊ルートの形成、交通網の整備が重要に

  • 2014年9月18日

 観光庁長官の久保成人氏は9月17日の定例会見で、2015年度の概算要求のうち新規事業の「広域観光周遊ルート形成促進事業」に関して、観光地間の移動の利便性向上をはかる方針を示した。久保氏は、各地方の魅力は発信されているが「そこまでの交通手段がわからないケースが多い」と指摘。「(ルートが)広域になればなるほど交通網は重要化する」と話し、訪日外客が利用しやすいように情報を発信するとともに、観光地間を結ぶ交通網の整備への支援策を検討していくとした。

 ルート形成については、国が主体で設定するのではなく、各地域の取り組みの中から現れてきたものを国として支援していく考え。テーマ性を考慮しながらも、1つのテーマにとらわれない、さまざまな観光素材が一定程度含まれたルートの形成をはかる。ルート形成後も訪日外国人にヒアリングをおこない、ブラッシュアップしていく方針だ。

 また、久保氏は、ビジット・ジャパン事業とMICEの誘致・開催促進の主体を観光庁から日本政府観光局(JNTO)へ移管することについて言及。現在円滑な移管に向け、JNTOとの連携を強化しながら、適切な体制となるよう整備を進めているとした。観光庁では契約事務手続きの適切な執行のための体制整備やマニュアルの作成、契約事務手続きを身につけるための研修システムなどを整えているところ。効果的に訪日プロモーションを実施するよう、今年4月に外部専門家を招いて設置した「マーケティング戦略本部」も更に活用していく考えだ。