itt TOKYO2024

ラスベガス、MICEセミナーでエア・カナダ活用提案-空港利便性など訴求

  • 2014年7月27日

AC日本支社長のワイス貴代氏(左)とラスベガス観光局日本オフィス代表の岡部恭子氏  ラスベガス観光局とエア・カナダ(AC)は7月25日、共同でMICEセミナーを開催し、ACを利用したラスベガスへのMICE誘致を旅行会社に呼びかけた。日本便が就航しているバンクーバー、カルガリー、トロントを経由してラスベガス入りする場合、往復路ともに同日の乗り換えが可能であることや、バンクーバーとトロントでは米国への入国審査を事前に済ませられる利便性などを訴求した。

 ラスベガス観光局日本オフィス代表の岡部恭子氏は、「米国での入国審査はロサンゼルスやサンフランシスコなどでは長蛇の列になるが、カナダではかなりスムーズに進む。また、荷物のピックアップもバンクーバーとトロント経由の場合は不要になる」と強調。また、空港内のショップも米国よりはカナダの方が充実しているとし、「(2006年に)日本からラスベガスへの直行便は無くなったが、様々なルートでラスベガスに来ていただきたい」とアピールした。

 AC日本支社長のワイス貴代氏は挨拶で、「ACは“アメリカ行くならエア・カナダ!”と広告で打ち出している」と述べ、ラスベガスを含む米国への送客に注力している旨を説明。ワイス氏によれば、日本からACを利用して米国に向かう利用客は全体の1割に満たないものの、増加傾向にはあるという。

AC東京支店旅客営業部次長の鈴木敬一氏  AC東京支店旅客営業部次長の鈴木敬一氏はプレゼンテーションにおいて、日本/カナダ線のサービスの質の高さをアピール。北米の航空会社では唯一、スカイトラックス社の格付けにおいて四ツ星を獲得していることについて述べ、「日本航空(JL)と同等のサービスが受けられる」と説明した。そのほか、カナダ/ラスベガス線ではエアバスA319型機とボーイングB767型機を使用していることから、「100人ぐらいの団体でも1本の便で運べる」とし、キャパシティの面での心配も少ないことも強調した。

 ラスベガス観光局によれば、昨年に航空機を利用してラスベガス入りした日本人訪問者数は約10万8000人で、前年比2.7%減。そのほか陸路でラスベガス入りした訪問者が、未確認ながら3万人程度いるという。現在の課題として岡部氏は、日本/ラスベガス間の直行便がないことに加え、米国でもLCCが浸透した結果、米国到着後のラスベガスまでの航空券を日本の旅行会社が発券しにくくなっている点を指摘。そのような事情からも、「ACのように中型機をラスベガスに就航している航空会社は非常にありがたい」と語った。

 そのほかこの日のセミナーでは、岡部氏がラスベガスの宿泊施設や飲食施設、エンターテインメントに関する最新事情を報告。4月にオープンした大観覧車の「The LINQ」などを観光の目玉として取り上げたほか、珍しいところではショベルカーなどの重機を操縦できるアトラクション「DIG THIS」を紹介し、「非常に珍しい体験ができ、チームビルディングにも適している」と語った。