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【1社追加・再送】入社式で社長訓示、「変化へ挑戦」呼びかけ、「基本」強調も

  • 2014年4月2日

▽航空会社
ANAホールディングス:1085名(グループ26社計)

代表取締役社長 伊東信一郎氏

 日本経済は、国が抱える課題も多いが長く続いたデフレを克服しつつあり、輸出産業を中心に元気になってきた。2020年には東京オリンピック・パラリンピックの開催も決まり、まさに日本が大きく変わろうとしている、変わらねばならない状況だと思う。

 航空業界では、ANAは3月30日から羽田空港の国際線を大増便したが、外国航空会社を含む供給増、LCCの成長、新幹線の北陸延伸など、過去に例のない激動の時代に突入した。一方で、日本経済の復活、東京五輪開催に向けた経済活性化、訪日外国人の増加、アジア経済の発展、ASEANの航空自由化の動きなどは、日本やアジアの航空需要を大きく伸ばす要因となる。

 私達はまさに、厳しい競争環境の中で成長と飛躍の時を迎える、リスクとチャンスの間にいる。これから数年間は将来を占う最も大切な時期で、現状に甘んじて勝負を避け、手をこまねいていると他に取って代わられる、そういう時期にいる。

 これまでも、9.11、リーマンショック、大震災など、厳しい経営環境を何度も経験したが、その都度、青い翼をグループ全員で支え、力を合わせて難局を乗り越えてきた。そして今、「いかなる環境変化があろうとも耐えられる、真に強いグループになること」を目標に掲げ、大変革に着手している。めざしているのは「強い個人、強い組織、強い会社、強いブランド、そして強いグループ」だ。

 皆さんが自分自身を磨き、仲間で協力し高め合い、それぞれの会社の発展に貢献し、ANAをはじめとする各ブランドの価値を高め、グループ全体の利益に貢献する。こうした正の循環をつくり、会社を発展させてきたい。経営ビジョン「お客様満足や価値創造で世界のリーディングエアライングループになる」、これを実現するのは皆さん自身。一緒に頑張っていこう。


日本航空:832名(JALグループ29社計)
代表取締役社長 植木義晴氏

 私の今一番の自慢、そしてこの会社の最高の宝は社員。4年をかけて皆で血と汗を流して、今日の日本航空を作ってきた。一方、忘れてならないのは、その間に多くの皆様にご迷惑をおかけしたということ。

 旧株主、債権者、そしてなによりも日本航空を誰よりも好きでいてくださったご利用者のお客様。こういった皆様のご負担の上に今日の日本航空がある、このことを決して忘れてはいけないと思っている。これから我々はそういった皆様にご恩返しをし、社会の役に立つ会社に育てていかなければならない。

 その上で我々が今めざしているのは企業理念の達成だ。全社員の物心両面の幸福を追求する、このJALの翼に集う皆で力を合わせて素晴らしい会社にし皆で幸せになろう、ということ。今持っている素晴らしい社員の力をもってすれば必ずや達成できると思っている。

 私は2年前に社長に就任したが、その時に一つの宣言をした。それは、「日本航空を世界一の航空会社にすることが社長としての夢。世界一お客様に選ばれ、そして愛される航空会社にしたい」ということだった。

 今、航空業界は非常に厳しい競争環境の中にあり、簡単に達成できる夢ではない。しかし、達成するポイントはたった一つ。それは全社員が心を一つにできるかどうか、この夢を自分たちのものとして消化し、毎日仲間と一緒に努力を重ねられるかどうか。それさえできれば、今のこの素晴らしい社員に囲まれて、我々経営陣がしっかりと前を向いて歩んでいけば、必ず達成できる現実の夢だと思っている。

 是非とも皆さんにもその仲間になってほしい。なってもらわなければ困る。1年生だからといって遠慮することはない。フィロソフィの中には「ひとりひとりがJAL」という言葉がある。今日この瞬間からひとりのJAL、皆さんひとりひとりがJALを背負って、プライドを持ってJALのグループ社員として活動していってほしい。共に力を合わせて夢の実現に向かっていこう。