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関空、中間期は増収増益-通期は上方修正、発着回数減少見込む

  • 2013年11月13日

 新関西国際空港(新関空会社)は11月13日、2014年3月期中間期(2013年4月1日~9月30日)連結業績を発表した。このうち関空の経営成績は、営業収益が前年比(※)4%増の490億1800万円だった。LCCの路線拡充や旅客数の増加で、空港運営事業のうち旅客サービス施設使用料や、商業事業のうち物販店や免税店などの直営事業収入を中心に増収になったという。営業費用は第2ターミナルの運営経費や固定資産税の増加などで4%増の359億5100万円、営業利益は5%増の130億6700万円となった。

 13年上期の航空機発着回数は2%増の6万6000回で、1日の乗り入れ便数は2%増の179.4便。このうち、国際線は尖閣諸島問題などの影響もあり2%減の115.7便となったが、過去2番めの水準だった。国内線はLCCの新規就航や増便が奏功し、10%増の63.6便だった。

 航空旅客数は6%増の897万5000人。国際線は円安などの影響で日本人旅客が前年を下回ったが、外国人旅客が台湾や東南アジア諸国からの需要を取り込めたことなどで1%増の595万3000人と開港以来最多を記録。国内線はLCC効果で16%増の302万2000人となった。

 また、大阪国際空港(伊丹)の経営成績(※※)は、営業収益が71億5100万円、営業費用が30億7300万円、営業利益が40億7700万円だった。発着回数は9%増の7万回、乗り入れ便数は9%増の192.0便、旅客数は7%増の706万6000人。

 一方、新関空会社の連結業績では、営業収益は561億6900万円、営業利益は171億4400万円、経常利益は114億6400万円、中間純利益は69億4800万円だった。なお、新関西国際空港単体の業績は、営業収益が557億8600万円、営業利益が48億8200万円、経常利益が40億2600万円、中間純利益が24億3700万円だった。

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※新関空会社の発足は12年4月だが、関空、伊丹の経営統合は7月だったため、同社では12年7月から9月の新関空会社の業績から大阪国際空港(伊丹)分を除外したものに、旧関西国際空港会社(旧関空会社)の12年4月から6月分の業績を加えた数値を前年比としている

※※伊丹の経営成績と新関空会社の連結業績については、伊丹が2012年4月から6月までの間は国管理空港だったため業績が明らかでないため、前年同期比の数字はない