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Visa、12年日本人海外旅行者の渡航先の決済額は6.2%増

  • 2013年7月31日

 ビザ・ワールドワイド(Visa)はこのほど、Visaカード会員の決済データをもとに、日本人の海外旅行者と訪日旅行者のカード利用傾向を分析した。分析によると、2012年の日本人海外旅行者の渡航先でのカード決済総額は、2011年比6.2%増の82億2883万米ドルと増加した。取引件数は12.1%増の469万件だった。

 渡航先別では1位が米国で6.5%増の20億9090万米ドル、2位が韓国で6.1%増の8億4900万米ドル、3位は中国で2.0%減の6億9820万米ドル。伸び率が高かったのは6位のタイで、13.8%増の3億8490万米ドル。4位のフランスも11.9%増の5億70万米ドルとなった。

 Visaによると、カード決済では両替の必要がなく、スムーズに決済できる点が決済額増加の一因。とく女性旅行者が好むタイ、フランスでは、カード決済が他の地域と比較しても伸び率が高いとの分析だ。また、Visaカードは盗難や紛失などのトラブルにあっても、一定の条件を満たせば不正利用があってもカード所有者に支払い義務がない「ゼロライアビリティ」制度がある点の認知の高まりも、増加の要因として考えられるとした。

 一方、訪日外国人旅行者の決済総額は24%増の29億米ドル、取引件数は30%増の1440万件だった。国別の上位3位は、1位は米国(20.5%増、8億4700万米ドル)、2位は韓国(1.8%増、3億300万米ドル)、3位は台湾(26.2%増、1億9740万米ドル)となった。伸び率では5位のタイ(46.3%増、1億6260万米ドル)、7位のシンガポール(34.8%増、1億2520万米ドル)とアジア圏からの観光客の決済総額数が高くなっている。

  Visaはこの増加の要因として、2012年の訪日旅行者数が34.6%増の840万人となったこと、訪日旅行者にもカード決済ができるよう、Visaマークの付いたステッカーを店頭に貼る店舗が増加したこと、2012年6月1日からタイ人に対し、一般短期滞在数次ビザの運用が開始されたことをあげている。