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ミキ、HIS協業も日本市場は従来通り、アジア強化がねらい

  • 2012年8月9日

▽日本市場での影響「すごく懸念」、HISは一取引先としての関係維持

 ミキ・ツーリストの日本市場での取引関係に影響が出る可能性については、「正直、すごく懸念している」ところ。ただし、「我々の強みがBtoBにあり、中立なオペレーターとして立ち位置を持っていたところに“色”がつき、それによって顧客との関係が悪化することは、HISも懸念している」といい、ミキ・ツーリストの保有する情報がHISに流れるようなことは「まったくない」と強調。「あくまで持株会社のGMCの株式であって、ミキ・ツーリストの運営は従来通りおこなう。GMCの株主に対してそういった情報の開示をする必要はないと考えており、それをするつもりもHIS側にもない」と語った。

 また、HISの取得分が32.7%であることについては、「経営権を得るために今回の株式取得があったのではないということを示すためにも、3分の1を超えない形にした」と説明。GMCの株式移動は取締役会の承認が必要で、「今回、株主から売却したいという意向が示された時に、取締役会から3分の1を超えないことを条件として提示した」という。

 さらに、檀原氏はGMCが「純粋に投資先としても魅力があると自負している」とし、日本市場での事業に悪影響を及ぼし企業価値を損なうようなことになれば、HISにとっても損害であることを強調。その上で、「HISも日本市場については一取引先としての関係を今まで通り維持しながら、他の顧客にはクオリティと信用をこれまで通り業務を通じてきちんと示していくしかない」と語った。