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井手長官、11年国内宿泊平均2.17泊は「寂しい数字」、構造上の要因指摘

  • 2012年6月26日

 観光庁長官の井手憲文氏は6月22日に開催された記者会見で、「平成24年版観光白書」で2011年の国内宿泊観光の1人あたりの旅行宿泊数が2.17泊だったことに対し「あまり良くない。高かった2006年の2.74泊に比べて寂しい数字」と述べた。観光立国推進基本計画では2016年までに2.5泊をめざす目標だが、2006年以降、宿泊数は2.5泊を割り続けている。井手氏は、景気の停滞や若者層を中心した旅行離れ、有給取得率の低下など数字の伸び悩みには「構造的な要因があるのでは」との考えを示した。

 目標の達成には、ポジティブ・オフ運動による有給休暇の取得促進や、家族の時間づくりプロジェクト、国内観光地域づくりのサポート、ニューツーリズムの取り組みなど「地道に積み重ねていくことで、長期低落傾向に歯止めをかけたい」考え。ポジティブ・オフ運動では首都圏中心で実施していたが、今後は地方での運動拡大をはかる。国土交通省の地方運輸局を通じて、地方企業の参画を呼びかけていく考えだ。

 また、家族の時間づくりでは、地域や学校の参加拡大をはかる。国内観光の地域づくりでは、予算面も含め活動のバックアップをしていく考え。ニューツーリズムとしてはユニバーサル・ツーリズムや若者の旅行振興活動など、幅広い需要に取り組むことで、今までと異なる形の旅行を訴えていくとした。