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英国・チェスター、五輪契機に観光客誘致、リピーター獲得へ

  • 2011年12月6日

(左から)ザ・チェスター・グロブナー&スパ社長のジョナサン・W.スレイター氏、チェシャー観光局最高経営責任者のクリス・ブラウン氏  イギリス北西部のチェシャー観光局は、2012年に開催されるロンドンオリンピック、パラリンピックを契機に、観光客の誘致をはかる考えだ。チェシャー観光局最高経営責任者のクリス・ブラウン氏は、12月5日に開催した記者懇親会で「英国政府観光庁や国際オリンピック委員会(IOC)と協力のもと、ロンドン郊外への誘致をはかりたい」と意欲を述べた。

 ブラウン氏はまた、訪問者のリピーター化をはかることで、2013年以降の観光客数の増加に繋げたい考えを示した。オリンピック期間中、チェシャー州に近いマンチェスターで開催されるサッカーをフックにプロモーションを展開する考え。日本人に対しては、州都チェスターの城壁が残る中世の街並みや、英国式庭園などをアピールしていく。

 さらに、日本人観光客の滞在日数の増加もめざす。ブラウン氏によると、日本人観光客は周遊型のパッケージツアーでチェスターに1泊する程度だが、これを3泊から4泊に増やしたい考え。長く滞在しやすいFITのリピーター層の増加をめざしたいとした。

 また、同じく来日したザ・チェスター・グロブナー&スパ社長のジョナサン・W.スレイター氏も、オリンピックによる宿泊客増加に期待を示した。同氏は「チェスターはロンドンから列車で2時間、マンチェスターから車で約40分と、アクセスも良い」と利便性をアピール。オリンピック期間、ロンドン市内の宿泊施設が満室になることから、ロンドン近郊のチェスターでの宿泊を呼びかける考えだ。オリンピック向けスペシャルパッケージも展開する計画で、ロンドンからの日帰り旅行にも対応するよう、スパを活用した日帰りプランも検討中だという。

 ロンドンオリンピックは7月27日から8月12日まで、パラリンピックは8月29日から9月9日まで開催される。英国政府観光庁PRマネージャーの竹島克恵氏によると、2011年4月末のロイヤルウエディング以降、日本人観光客は好調に推移しており、1月から9月の類型で前年比13%増と増加。2012年はオリンピックやパラリンピックに加え、女王即位60周年を記念し「ダイアモンド・ジュビリー」として6月2日から5日までさまざまなイベントが開催される。こうしたイベントにより、さらなる観光客の増加に期待を示した。