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スマホ×位置情報-ITマーケティングへの関心高く、JATA博セミナー盛況

  • 2011年10月2日

スマートフォンを手に聴講する人の姿も多々あった  JATA旅博会場内特設ステージで9月30日の業界日に開催されたセミナー「これからのスマホ×位置情報×ソーシャルメディアマーケティング」では、これからのITマーケティングの可能性とともに、国内観光や地域での実例が語られた。JATA旅博の併設セミナーの中で事前予約がもっとも多かったセミナーで、当日は立ち見がでるほどの盛況ぶり。旅行業界の新たなテーマとして関心の高さを示した。セミナーはユーストリームでも中継し、視聴を可能としたほか、セミナー中にツイッターおよびユーストリームから質問を受け付け、最後にパネリストからの回答をする形式をとった。

 モデレーターを務めたマーケティング・ボイス代表取締役社長の鶴本浩司氏は冒頭、セミナー参加者に「スマートフォンと位置情報、スマートメディアで何が起きるか、そしてこれらが観光ビジネスでどのように活用、応用できるのかを聴いてほしい」と、セミナーの目標を設定。スマートフォンの市場規模と、位置情報、拡張現実のサービス概要を伝えた。既に、先進的な企業ではこれらを使用したITマーケティングを開始しており、各パネリストがその事例と使用するメリットを紹介。

 例えば、日本ユニシスでは境港市の水木しげる博物館で拡張現実を活用した「デジタル妖怪探し」の実証実験を実施。博物館の中で拡張現実機能を持たせた「目玉おやじロボット」を使って館内に設置したデジタルの妖怪を探すというもので、通常期の来場客は館内を1周して退出するが、デジタル妖怪探しの参加者は2周する人も多く、滞在時間の増加に繋がった。また、同プログラムに200円から700円まで支払ってもよいというアンケートもあり、満足度の向上も期待できるという。

 セミナーでは最後に、マイクロソフトが発表した8年後の2019年のITビジョンの一部を上映。スマートフォンと位置情報、拡張現実が当たり前に使われるようになった世の中のイメージとして示し、これからのITマーケティングの必要性を示唆した。