アウラニ・ディズニー、旅行会社通じた販売に注力−ファミリー層を取込へ

  • 2011年3月10日
 ディズニー・ディスティネーション・インターナショナルは3月9日、オアフ島に8月29日に第1期オープンとなる「アウラニ・ディズニー・リゾート&スパ・コオリナ・ハワイ」の記者会見を開催した。これにあわせて来日した同リゾートマネージング・ディレクターのエリオット・ミルズ氏は、「日本は大きなマーケットであり重要だ」との認識を示し、流通戦略として「旅行会社を通じた販売がメイン」と述べた。また、日本のほか、アメリカ西海岸、カナダを主要なターゲット市場と位置づけており、初年度の宿泊者数では「アメリカ、カナダが大多数だが、日本は全体の10%から20%を見込んでいる」という。旅行会社向けにパンフレットやポスターなどを用意しており、すでに複数の旅行会社では商品化し販売している。ただし、予約状況については「状況を語るには時期尚早」として、今後の販売拡大に期待を寄せた。

 同リゾートはディズニーがテーマパークと切り離して建設する初めてのリゾート。ミルズ氏は、「いつも物語を自ら描くディズニーが、ハワイの持つ1500年の歴史や文化を学びつくりあげた」と話し、「ハワイの持つストーリーをディズニーが代弁するかたちで本当のハワイを体験してもらいたい」と話す。実際、イマジニアと呼ばれるスタッフが現地コミュニティで文化や歴史を学び、リゾートの建築から景観構成、デザイン、音楽など全てにハワイを語る要素を取り入れたという。日本ではディズニーといえばテーマパークとしてのイメージが強いが、「ハワイを語るストーリーテラーとしてのディズニー」として、他のホテルやディズニーリゾートと差別化した魅力を消費者へ訴えていく。

 ターゲット層は、ファミリーをメインにウェディングやハネムーナーで、ファミリーでは特に18歳未満の子供のいる家庭の主婦や20代後半から40代を取り込むねらい。今後、女性誌などとのタイアップやテレビ番組などへの露出により認知向上、需要喚起をはかる。


▽ホテル客室数は359室、日本人を意識したサービスも

 アウラニ・ディズニー・リゾート&スパ・コオリナ・ハワイの第1期オープンの8月29日にはホテル217室が、第2期オープンの12月17日にはホテル130室が、第3期は2013年2月28日でリゾート全体のオープンとなる。総ホテル客室数は359室で、部屋タイプは9タイプで、このうち4タイプ16室がスイート。朝食時にディズニー・キャラクターに出会えるビュッフェレストラン「マカヒキ」やビーチサイドレストランの「アマアマ」、シュノーケル体験のできる「レインボー・リーフ」、子供向けのプレイエリア「アンティーズ・ビーチ・ハウス」などを設けた。このほか、ウェディングでは「ディズニー・フェアリーテール・ウェディング・アウラニ」のプログラムも用意した。メイクアップサービスや衣装の貸出などは提供しないため、旅行会社を通じた手配などが必要となる。

 日本人向けのサービスとしては、ハード、ソフト両面で工夫した。客室には電気ポットや、固定型のシャワーのほかハンドシャワーを設置。また、レストランでは日本語メニューを用意したり、ロビーなどではサイネージでの日本語案内をおこなう予定だ。また、アクティビティエリアやプールなどの対面エリアには日本語を話すスタッフを配置するという。