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インドネシア、シルバーマーケットの需要喚起はかる−セミナー開催で

  • 2010年11月9日
 インドネシア共和国文化観光省はこのほど、旅行会社向けにシルバーマーケットをテーマにしたセミナーを開催した。開催に先立ち、インドネシア共和国駐日特命全権大使のムハンマド・ルトフィ氏は「インドネシアは老若男女すべてが楽しめる魅力を持った国。日本人旅行者数は低迷しているが、シルバーマーケットは観光旅行と長期滞在の双方に潜在的な需要がある」と期待を示した。

 インドネシア文化観光省(MCTI)デスティネーション開発部長のシャムスール・ルサ氏は、シルバーマーケットに対し「過ごしやすい気候」「スムーズなビザ手続き」「日本語ガイドの充実」「国際水準の医療機関や健康サポートサービス」「交通機関の整備」「宿泊施設の充実」「スーパーマーケットなど日常生活のしやすさ」「スムーズな銀行口座の開設」「文化的・自然的観光資源」を訴え、需要喚起をはかる考えをみせた。

 各地域でもシルバーマーケットの取り込みに励んでおり、たとえば、ジョグジャカルタでは、インドネシアの伝統建築様式を取り入れた住宅をシルバー向けに建設している。また、メディカル・シティとして開発が進むジャバベカ、5日から7日のショートステイプログラムを用意しているバリ島のエコカルチャー老人ホーム、今後バリ島の次のデスティネーションとして開発するベリトンも事例として紹介した。

 日本旅行業協会(JATA)海外旅行業務部部長の田端俊文氏によると、2009年度の日本人海外旅行者における60歳以上の割合は19.6%だという。同氏は「日本人は全体的に安心・安全に敏感だが、特にシルバーマーケットはその傾向が著しい」とし、「魅力を紹介するとともに、インドネシア側は安全・安心についても更なる情報を伝えてほしい」と要望を述べた。