LAN航空（LA）とTAMブラジル航空（JJ）はこのほど経営統合を表明した拘束力のない覚書（MOU）を締結した。共同の持ち株会社を設立する計画で、統合は株式交換方式で実施。新しい会社の名称はLATAMエアラインズ・グループとした。LAとJJのブランドはそのまま継続する。今後は正式な契約に向けて2社間で交渉を継続していく。

　両社の合併が実現すると、従業員4万人以上、23ヶ国の115地域以上に運航する、南米最大の航空グループが誕生することになる。2009年の両社をあわせた売上高は85億米ドル（約7248億円）で、旅客輸送実績は4500万人以上だった。経営統合によるシナジー効果は年間約4億米ドル（約341億円）で、旅客ネットワークの調整やコスト削減などの実施により、経営統合完了から1年で3分の1を、3年後に全額を達成するとの予測だ。

　なお、LAはワンワールドに、JJはスターアライアンスに加盟しているが、現時点ではアライアンスの加盟変更などの動きはないという。