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欧州便が混乱、アイスランドの噴火で−ヒースローなど閉鎖

  • 2010年4月16日
 アイスランド南部の火山が噴火し火山灰が飛散している影響で、欧州北部発着の便が大きく乱れている。特にイギリスでは、緊急の場合を除いて現地時間4月15日12時から少なくとも18時(日本時間同日20時〜16日02時)まで、すべての便が運航を停止。ベルギーやノルウェーでも同様の措置が取られているほか、オランダのアムステルダム・スキポール空港も全便が欠航ないし遅延となっている。

 北欧ではノルウェー以外でも運航制限が相次いでいるといい、スカンジナビア航空(SK)の発表によると、スウェーデンとデンマークの航空当局も両国の空域の閉鎖を検討。フィンランドでも北部を中心に複数の空港が運航を制限されている。また、ドイツ北部やロシア方面でも運航中止が発生しており、エールフランス航空(AF)はすでに約100便を欠航しているという。

 こうした状況は、日本/欧州線にも影響。日本発では、日本航空(JL)がロンドン線とアムステルダム線、全日空(NH)がロンドン線を引き返したほか、成田空港ウェブサイトによると、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)、ヴァージン・アトランティック航空(VS)のロンドン線も欠航となっている。

 なお、日本時間15日23時現在、制限解除などの見通しは立っておらず、イギリスの航空管制当局は「状況がすぐに好転する可能性は非常に低い」とコメント。各航空会社などによると、火山灰はさらに南方に広がる可能性があるようだ。ただし、ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)は、気象学者の意見として「火山灰は数日で消える」との見方を示している。