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国産ジェット機「MRJ」、納期が最大3ヶ月遅れに−仕様変更で

  • 2009年9月10日
 三菱航空機は、現在開発を進める小型ジェット機「MRJ」の納期を最大で3ヶ月延期することを決めた。機体の仕様変更に伴うもので、初飛行は2012年第2四半期、初号機納入は2014年第1四半期となる。航空会社側の要望に応え、燃費性能や低騒音、低排出ガスなど当初仕様の性能を維持しつつ、機内の客室と荷物収納スペースを大型化。また、貨物室の積載効率を改善した。さらに、現在開発中の70人乗りと90人乗りに加え、定員数を増やしたストレッチ型の製造も視野にいれ、主翼の材料を変更した。

 客室は、天井の高さを1.5センチメートル高くしたほか、荷物収納スペースの容量を12%拡大。これにより、大型のローラーバッグを含む機内持ち込み荷物の収納力が向上した。また、貨物室は、後方貨物室を拡大して前方貨物室を廃止。総容積には変わりないものの、積載効率が改善するほか、貨物の取り扱いが容易になるため、作業の効率化にもつながるという。

 なお、MRJは、すでに全日空(NH)がローンチカスタマーとして発注を決定。国内線への投入を計画しており、導入後の増収やコスト削減により年間約50億円の収支改善効果を見込んでいる。


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