HIS、アマデウスの業務渡航関連システムを導入−新しいビジネスモデルめざす

  • 2009年6月26日
 エイチ・アイ・エス(HIS)は、業務渡航部門でオンライン出張予約・管理ツール「アマデウス・eトラベル・マネジメント」を導入した。HIS関東法人団体専門店事業部業務グループグループリーダーの嶋村一穂氏によると、業務渡航を取り巻く環境の変化への対応が目的。ツールを顧客企業に提供することで、本格的なBTM(ビジネス・トラベル・マネジメント)、さらなる付加価値サービスの提供、間接コストの削減に取り組む方針だ。現在すでに約15社でテスト導入を終えている。

 「アマデウス・eトラベル・マネジメント」は企業向けに航空券やホテル、レンタカーの検索と予約、出張規定管理、出張申請・承認、WEBレポーティング、顧客データ管理などの機能を提供するツール。社員の出張の手配・管理業務を一元的に管理することが可能だ。手配を全てオンラインで完了できるため、出張者と旅行会社のやり取りの手間や時間を省くことができる。

 HISの業務渡航部門は1994年に専門部署を立ち上げ、1万社弱の企業と契約。しかし、経済危機や新型インフルエンザなど顧客企業をとりまく環境が変化し、旅行業界もゼロコミッション化によりフィービジネスの確立が急務となるなど環境が変化。今回のツール導入はこの変化に対応するためのもので、新しいビジネスモデルの確立、新たな付加価値サービスの提供、人件費など間接コストの削減につなげるねらい。

 新しいビジネスモデルとしては、顧客企業の手配・管理業務の一元管理、経費削減、リスクマネジメントなどを包括的に提供するBTMをめざす。また、新たな付加価値サービスは、ツールの導入により生まれた時間を投入する。ターゲットは、特に海外拠点があり海外出張の頻度が高く、一元管理を望む大企業で、HISが現在約100ヶ所に展開する海外支店ネットワークによる現地でのサポート体制と合わせて顧客満足度を向上する。