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伊・ピエモンテ州、日本市場で長期的取組を開始−荒川静香さんを大使に起用

  • 2008年9月17日
 イタリア・ピエモンテ州は9月16日に都内で記者会見を開催し、2006年の冬季オリンピックの金メダリストのアイススケート選手の荒川静香さんを観光大使に任命した。これにあわせ、日本市場での観光プロモーションを開始、3年間は継続して展開する。来日したピエモンテ国際化推進センター会頭のジュリアーノ・レンゴ氏は、「(プロモーションの計画は)長期的なもので、人材と予算をかける」といい、2008年の予算規模は40万ユーロ(約5900万円)、2009年も同規模を予定している。これにより、日本人訪問者数はこれまで年間1500人程度のところを、2009年には3000名と倍増したい考えで、来年は業界向けのFAMツアーなどの催行も予定している。

 具体的なプロモーションは、雑誌などでピエモンテ特産の白トリュフや赤ワイン、ベルガモットの香りがする広告を展開する。また、19日から開催されるJATA世界旅行博にブースを出展し、荒川さんがブースでのイベントに出演する。荒川さんは会見で「トリノはチョコレートやジェラートをはじめ食べ物が美味しく、街並みも昔からの歴史を物語っているようで印象的だった。人々も明るくて人あたりが良く、様々な魅力がある都市。ピエモンテの良さが伝わる仕事がしたい」と意気込みを語り、来年はピエモンテを再訪する。

 ピエモンテ州は、世界遺産の「サヴォイア王家の王宮群」や「サクリ・モンティ」を有し、歴史的な経緯からイタリア国内では「権威あるエレガントな州」として認識されているという。また、スローフードの発祥の地でもあり、白トリュフやバローロ、バルベーラなど赤ワインなどが有名で、イタリアの州でミシュランに掲載されるレストランの数は最多だ。ウィンター・スポーツも盛んで、53ヶ所あるスキー・リゾートでは通常のスキーやスノーボードのほか、クロスカントリー、ヘリ・スキーなどを楽しめる場所もあり、オリンピック開催にあわせて最新の設備に改装を済ませたリゾートもある。このほか、ゴルフもイタリアのゴルフ場ベスト10のうち7コースがピエモンテ州にあるという。