定年後の過し方、旅行・レジャーが半数、海旅はヨーロッパ、国内は北海道

  • 2007年1月29日
 JTBが今年の団塊世代の大量退職をにらんで、定年後の過し方に関するアンケートを実施した。これによると、「定年になっても、これだけはしたい、続けたいことは何ですか?」の問いに対し、「旅行・レジャー」が半数、「趣味・娯楽」が4分の1となった。一方で「仕事」との回答者も7%。また、「学習」、「ロングステイ」なども少数派ながらいた。

 性別では女性が「旅行・レジャー」55%、男性が45%。現役世代の59歳以下とリタイア世代の60歳以上とを比べたところ、リタイア世代が「旅行・レジャー」の割合が6ポイント高く55%となった。

 定年後の旅行は「夫婦」で行くとの回答者が7割と圧倒的多数を占めた。次いで「家族全員」、「友人」がそれぞれ約1割。男女別では男性の方が「夫婦」と回答した割合が7ポイント高かった。定年後の旅行目的については、「国内の温泉でのんびり」が約3割、「長い期間をかけてあちこちを訪問」が21%、「世界遺産を巡る」が17%、「ひとつの土地に長期滞在」が13%、「ゆったり時間をかけて客船でクルーズ」、「ひとつの地域について深く勉強し、訪問する」が7%、「なかなか行けない秘境を訪問」が5%。この中で、「ゆったり時間をかけて客船でクルーズ」との回答者が約1割を占めたことから、JTBでは中高年にクルーズ人気が浸透してきたと捉える。

 さらに、定年後の旅行先では回答者全体、リタイア世代共に国内は北海道、海外はヨーロッパの人気が目立った。ヨーロッパの理由として、現役時代は長期の旅行に行きにくいほか、世界遺産や美しい街並みなどへの憧れが多く寄せられた。また、オーストラリア、ニュージーランド、ハワイは自然の魅力に加え、長期滞在地として挙げる回答が見られた。ハワイ、オーストラリア、ヨーロッパなどは新婚旅行で行った場所を定年後に夫婦で再訪したという回答が多く、海外全体の4.3%を占めた。そのほか、中南米、アフリカ諸国のほか、世界中、世界一周などの回答も目立ち、海外全体の1.8%となった。