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20代社員が行く 関西三都GoToキャンペーン実践記

  • 2020年8月18日

 国内旅行の起爆剤として期待されたGoToキャンペーンが始まり、2週間が経過した。開始当初から良くも悪くも大きな話題となり、現在もニュースやSNSで話題に上がらない日はないほど、業界内外から大きな注目を浴びている。

  一方で、我々旅行業界の人間はキャンペーンの概要こそ知る機会はあるものの、実際に旅行者がどのように利用し、ホテルがどのような対応をしているか知る機会は少ない。そこで、近畿圏三都市の観光地を実際に訪問し、GoToキャンペーンの実態と繁忙期である夏の三連休の観光地の今を見てきた。

ガラリとした難波と関西の人いらっしゃいキャンペーン

 大阪では、難波にある開業1周年のビジネスホテルへ宿泊した。予約サイトは一休.comを利用している。一休.comでは予約の際に、登録されている予約者の住所を見てGoToキャンペーンの対象者かどうかを確認している。

 事前に何も準備をせずとも、決済の際にはGoToトラベルを適用するためのクーポンが初期設定で選ばれている。クーポン形式なので、後から返金ではなく事前の割引となる。

 ホテルの入り口には、アルコール消毒とコロナ対策を伝える看板が置かれていた。ホテルスタッフの方は全員マスクをしており、人が集まらないようロビーのソファーはすべて使用禁止になっていた。14時にチェックインをしたときは、私以外にもう一組がチェックインの手続きをしていたが、結局これ以降他の宿泊客すれ違うことは一度もなかった。

 今回、GoToキャンペーンのほかに大阪府と大阪市による公共事業として行われている「大阪の人・関西の人いらっしゃい!キャンペーン」も併用してみた。簡単に説明すると関西2府4県に住んでいる場合、該当キャンペーンを利用すると2,500円分のポイントが還元される。

 このキャンペーンもあり、住所確認では免許証を提示した。GoToキャンペーンとは違い、宿泊者全員が身分証明書の提示を求められる。住所確認が問題なく終わり、チェックインがすむと、それぞれにQRコードが記載された書類を渡され、それを読み込んでポイント還元となる。

なんばの中心地の交差点 人通りはほぼなかった

 難波は交通の良さからも、訪日観光客や近畿圏以外からの旅行客のほか、遊びに来た若者や仕事終わりのサラリーマンで賑わう繁華街だ。それが、繁忙期である8月の金曜日とは思えないほど閑散とした有様だった。

 気をつけて歩かねばすぐに歩行者問ぶつかるほど賑わった商店街の姿はなく、空き店舗や休業中が目立つ。複数言語で流れる商店街放送が虚しかった。以前は中国・韓国からの訪日観光客を中心に賑わっていたが、結局二日間の間でアジア系観光客を見かけることはなかった。

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