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主要旅行会社、上半期取扱額は67.0%減、6月国内は9ポイント改善-HIS復帰も

  • 2020年8月18日

 観光庁が取りまとめている主要旅行会社の取扱概況で、1月から6月までの上半期ですべての月のデータが揃う47社(※)について計算したところ、6ヶ月間の総取扱額は前年比67.0%減の7167億537万円となった。海外旅行が71.3%減の2215億544万円、外国人旅行が73.1%減の270億9053万円、国内旅行が73.9%減の4681億951万円。(※期間中、4月からエアトリが公表されなくなり、一方6月にはエイチ・アイ・エスが復帰しているが、6ヶ月分のデータがないためいずれも集計からは除外。)


 総取扱額の推移を月別で見ると、1月は5.8%減であったが2月には18.9%減となり、3月以降は71.5%減、95.5%減、97.6%減、92.3%減と大きな打撃を受けた。ただし6月については、国内が5月には96.6%減であったところから87.8%減と約9ポイント改善したほか、海外と外国人もごく僅かながら前月よりもマイナスの幅が縮小した。

 海外旅行の取扱額を会社別で見ると、6ヶ月間合計の減少率が50%を超えなかったのは西武トラベルの11.9%減とびゅうトラベルサービスの41.4%減のみ。大手各社は70%から80%の落ち込みが多く、なかでも阪急交通社は77.5%減と苦戦の度合いが強く、KNT-CTホールディングスと順位が入れ替わった。

 このほか、募集型企画旅行の取扱額は、海外旅行が63.9%減の654億2631万円、外国人旅行が79.5%減の5億7710万円、国内旅行が66.4%減の1538億771万円。人数も取扱額とほぼ同様の減少率となった。

6月からHISが復帰

 また、6月単月では海外旅行が98.8%減の19億152万円、外国人が99.0%減の1億9166万円、国内旅行が87.9%減の266億9361万円で、合計は92.9%減の287億8679万円だった。また、特筆すべき点として、今回の発表では昨年11月に非公開となったエイチ・アイ・エス(HIS)が復帰している。

 会社別では、海外旅行取扱額の減少率が90%を超えなかったのは京王観光のみ(80.8%減)。47社は昨年に6ヶ月間で1301億9251万円の旅行取扱額を報告していたが、今年は13億5851万円に留まっている。また、外国人も昨年に取扱額を報告していながら今年はゼロとなった会社が23社もあり、逆に今年6月に売上を残せたのは10社に留まった。

 国内旅行では、大手は概ね80%前後の減少であるなかで、阪急交通社は98.0%減で昨年の5位から11位まで取扱額の順位を落とした。また、NT-CTホールディングスの94.2%減と東武トップツアーズの95.1%減も目立っている。

 募集型企画旅行については、海外と外国人の取り扱いがゼロ。国内旅行も取扱額が93.5%減の42億9626万円で人数が93.4%減の15万1056人となった。

主要旅行会社取扱概況(Excelファイル)

2020年6月単月分
2020年上半期累計
2020年度上半期詳細