【コロナに負けず】エイベックス「itoma」マネージャーの篠田翼氏

COVID-19拡大を乗り越え、旅館予約サイトを開設
有料会員の平日宿泊半額で中小旅館とWin-Winに

  • 2020年7月29日(水)
-ローンチしてからの滑り出しはいかがですか

エイベックス・ビジネス・ディベロップメントのロゴマーク(クリックで拡大)篠田 現在の総会員数は2000人にまで増えた。コロナ禍の状況を見つつ、着実に会員数の拡大をはかることとしている。予約についてはすぐに動き始めたので、ポジティブに受け止めている。コンバージョン率の高さも心強く、会員が旅館の紹介ページにまで辿り着けば、ほぼすべてが成約に至っている。

-官民による大規模キャンペーン「Go Toトラベル」が22日に始まりますが、市場の反応をどのように見ていますか

篠田 キャンペーンの発表後から毎日100件ほどの予約が入るようになった。1人あたり2万円まで支援されるので、1泊6万円から8万円くらいまでの予約が増えており、キャンペーンの効果には期待している。しかしこれが一時的なフラッシュマーケティングになってしまうと反動で次年度の対応が難しくなるし、本来あるべき需要も見えにくくなってしまうので、複雑な思いもある。

-今後の目標や展望、課題などを教えてください

篠田 大きな目標としては、日本人の宿泊旅行の頻度を高めたい。1年間のうちに宿泊旅行をする人は全体の55%しかおらず、回数も平均で2.78回にすぎないので、残りの45%に働きかけるとともに、55%の人々の旅行回数を年間3回、4回へと引き上げていくことが重要だと思う。

 itomaの有料会員数については早期に1万人を達成したいが、掲載旅館数についてはこだわっていない。極端なことを言えば、1万人の会員の宿泊需要を満たせる数の旅館があれば良く、取り扱うエリアについては拡大するが、旅館数は必ずしも拡大路線で行く必要はないと考えている。旅館の利益と会員の満足度の両方が上がることが、我々のビジネスにとって重要なことだ。

-今後の旅行ビジネスや宿泊ビジネスに対する考え方をお聞かせください

篠田 昭和の時代は企業の慰安旅行など団体旅行の時代で、リアルエージェントが力を発揮したが、平成はOTAの出現で個人旅行化が加速し、令和は旅行においても完全なパーソナル化が進行する時代になる。スマートフォンがここまで浸透した理由の1つには、各自がその使い方をカスタマイズできることがあるが、旅行や宿泊に置き換えれば、今後は宿泊施設も食事やアメニティを1人ひとりの好みに合わせて提供するような、きめ細かい対応が求められると思う。

 もちろん、これまでは予約を取って処理するだけの“場貸しビジネス”をしていたOTAにも変化が求められる。itomaを会員制のサービスとしたのは、会員登録をしていただくことでよりパーソナル化したサービスの提供が可能になると考えたからに他ならない。

-ありがとうございました

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