【コロナに負けず】エクスペディア・パートナー・ソリューションズの松尾裕美子氏

日本市場はしばらく国内に注力、海外は年末以降に期待
感染者減の中韓豪では国内旅行再開の動きも

松尾氏(2018年6月に撮影)  新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大によって、壊滅的な被害を受ける観光産業。旅行会社もその多くが営業を大幅に縮小し、嵐に耐えている。各社は現状や回復の時期をどのように分析し、どのような対策を講じているのか。旅行会社をはじめとする関係企業の経営者やキーパーソンの率直な意見を掲載する本シリーズ「コロナに負けず」の第2弾は、世界各国の宿泊施設を旅行会社に提供するエクスペディア・グループのエクスペディア・パートナー・ソリューションズ(EPS)で、北アジアアカウントマネージメントディレクターを務める松尾裕美子氏に話を聞いた。インタビューは4月16日に実施した。(聞き手:代表取締役社長兼トラベルビジョン発行人 岡田直樹)

-COVID-19による、日本での売り上げへの影響についてお聞かせください

松尾裕美子氏 (以下敬称略) 日本での売り上げは、実は3月までは順調に推移していて、同月の国内ホテルは宿泊日ベースで前年比38%増、販売客室数ベースでは85%増となりました。1月と2月には中国からの訪日旅行者が減少し、日本人の海外旅行も落ち始めましたが、一方では沖縄などへの国内旅行が好調でした。エクスペディア・グループとしては東京五輪に向けてプロモーションを展開し、在庫も強化していたので、パートナー企業各社とともに、国内ホテルの販売に力を入れていこうと考えていたところでした。

 しかし3月後半から4月に入ると、販売は軒並み大幅にダウンし、4月は宿泊日ベースで74%減、5月は70%減、6月は72%減となる見通しです。海外のホテルはさらに厳しく、3月はすでに75%減でしたが、4月には98%減にまで落ちました。5月については、ゴールデンウィークの様子を見ている方々がいるので現時点では85%減となっていますが、おそらくはほぼ100%キャンセルされると予想しています。

 キャンセルポリシーについては、現時点では4月分までしか出していないホテルやOTAが多く、エクスペディアも4月中旬になって5月分のポリシーを出したところです。そのような状況なので、6月や7月以降については新規の予約はありませんが、感染の拡大前に取った予約をキャンセルせずに持っている方々が多いです。でも、今後はキャンセルが増えていくでしょう。