Googleマップ、「行く」から「する」へと進化、海外にも対応

  • 2018年12月4日

(右から)シニアエンジニアリングマネージャーの後藤正徳氏、Googleマッププログラムマネージャーの村上陽祐氏 グーグルは12月4日、東京のオフィスでGoogleマップの新機能などについて説明するメディア懇親会を開催した。Googleマップなどの事業を統括するシニアエンジニアリングマネージャーの後藤正徳氏によると、めざす方向は単に目的地に到達する手助けから、今いる場所や行きたい場所の「体験を発見」できるようにすることという。

 Googleマップは現在22ヶ国をカバーし、掲載している道路の総延長は5500万キロメートル。利用者は約10億人に達し、その利用者がGoogleマップを使って運転する距離は1日10億キロメートル以上、また乗換案内に基づいた移動距離も同じく1億キロメートルを超えているという。

 後藤氏は、特定の場所へのナビゲートから「行った場所の先に何があるのか」が次の課題であると説明。新機能では、利用者の行動履歴などを元に専用のタブでお勧めの情報を紹介し、レストランなども「おすすめ度」をパーセント表示で掲示する。機械学習を駆使し、新店舗の情報もタイムリーに取得していくほか、イベント情報も拡充。そうした情報を友人などと共有し探しやすくする機能も設けたという。

 現在は日本のほか、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリアで利用可能で、今後も引き続き対象エリアを拡充していく方針。また、今のところAndroid端末のみに対応しているが、iOSもすぐにリリース予定だ。

 なお、Googleは海外市場では旅行業分野での動きを活発化しており、マップ上に表示するホテルについて観光スポットへのアクセス利便性などから立地の良さを評価する「ロケーションスコア」を導入したり、さらにホテルやOTAと接続して直接予約を受け付けるメタサーチ的機能も実装。このほかマップ以外でも、現地アクティビティの予約流通プラットフォームなどもテストしているとされる。