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LOTポーランド、来春のデイリー化で日本強化、次は羽田検討

  • 2018年10月25日

春のインバウンドが好調
アウトバウンドの4割はポーランド周遊、乗継需要も増加

(左から)橋本氏、岸氏  LOTポーランド航空(LO)は2019年3月26日から、成田/ワルシャワ線をアジア路線としては初めてデイリー化する。日本地区本部長の岸真冴氏は本誌のインタビューに応じ、デイリー化の理由として、B787-9型機のデリバリーが進み機材繰りに余裕ができること、ワルシャワ発のインバウンド需要が好調に推移していることなどを挙げた。LOは現在B787型機を15機発注しており、そのうち座席数が多いB787-9型機については、年内にさらに4機受領する予定という。

 成田線は現在週5便で運航しており、運航機材はビジネスクラス18席、プレミアムエコノミークラス21席、エコノミークラス213席のB787-8型機、またはビジネス24席、プレミアムエコノミ21席、エコノミ249席のB787-9型機。搭乗率は平均80%以上と好調に推移しており、「デイリー化しても8割以上を保ちたい」考え。

 岸氏によると、通年ではインバウンドとアウトバウンドの比率はほぼ同じだが、ヨーロッパのイースター休暇にあたる3月と4月はインバウンドの比率が70%ほどに上がり、アウトバウンドへの座席供給が逼迫する状況になっているという。同氏は「ポーランドに限らず周辺諸国からの乗り継ぎ需要も高い。そのニーズに応えるために、来年の夏前のデイリー化を決めた」と明かした。

 一方、8月と9月はアウトバウンドの比率が70%となり、夏休みの成田発ワルシャワ行き便の搭乗率は90%を超えるという。日本人旅客の目的地は約4割がポーランドで、残り6割が周辺の中欧諸国。LOはウィーン、ブタペスト、プラハなど欧州域内のネットワークを拡充しており、ワルシャワからの乗継需要が増えているという。

 日本発はレジャー客が多く、同社旅客営業部シニアアカウントマネージャーの橋本勝幸氏は「なかでも添乗員付きのパッケージツアーを利用するシニアのお客様が圧倒的に多い。1便に4、5本のツアーが搭乗することもある」と説明。特にワルシャワからクラクフやグダニスクなどを周遊するポーランドのモノツアーにその傾向があるという。

 欧州は旅行者のFIT化が進んでいるが、橋本氏はポーランドでは国内の交通網が十分に整備されておらず、EU加盟国ながら自国通貨の「ズウォティ」が使われているなどの特性から、パッケージツアーが主流になっているとの見方を示した。最近ではOTA経由の予約も増えているが、こうした背景から引き続きリアルエージェントとの関係を強化していきたい考え。