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週間ランキング、1位はHISの働き方改革-KNTのプロ棋士対局プランも

[総評] 今週の1位は、エイチ・アイ・エス(HIS)が進める働き方改革について取材した記事でした。今年4月にもこの話題に関連する記事が1位になりましたが、今週も編集部としては完全に予想通りといいますか、これが1位にならない時はよほどの天変地異が起きた時、というほどの大本命で、他を圧倒しての1位となりました。

 4月の当欄ではHISの働き方改革を「きれいなジャイアン」と表現し(リンク)、苦情が殺到するのではないかと心配していましたが幸いそれはなく、むしろ一部の方はニヤニヤしながら感想を言ってこられたので、一定程度は的を得ていたと勝手に評価しています。

 実際のところ、個人的にはHISの無茶ぶり文化というか、勢いのある社風のなかで活躍する方々と馬が合うことが多かったのでむしろ寂しい感じもしているのですが、時代の流れというものでしょう。是非とも「らしさ」は残しつつ新しいHISの姿を具現化していただきたいと願っております。

 ちなみに、記事の3ページ目に社員からの反発はないのかという質問がありますが、その答えのなかの「始めてみたら意外と良かった」という感想は、諸々の改革を進めるうえで典型的な反応といえるのではないでしょうか。

 自らの体験でも、5年以上前であったか業務負担軽減のためにメールニュースの配信頻度を下げようという話が持ち上がった際、現場にいた私は読者満足度の低下やページビューの大幅減への懸念などを盾にして反発していたのですが、実際に押し切られてみると懸念していた点に目に見えるほどの変化はなかったうえ、想像以上に仕事も楽になった、という経験があります。

 思うに当時の自分は、それまで自分たちが自分たちなりに精魂込めて取り組んできたことが過小評価されたような気持ちでいたような気がします。今はむしろ改革の推進を求められる立場になったわけですが、この時の実感は「とにかくやってみる」「やるからには思い切ってやる」といった形で今のスタンスに生きています。

 さて今週はこのほか、ランク外でしたが印象に残った記事がありました。なにかというとKNT-CTウエブトラベルが発売した宿泊プランについてのもので、現役のプロ棋士や女流棋士と、将棋のタイトル戦の舞台にもなる場所で対局できるという内容で、将棋ファンならずともその特別感を理解できます。

 その場所にただ行く、ただ泊まるということであれば個人でもそう難しくありませんが、このような形で現役タイトル保持者と対局できるようにし、さらに関係各所と調整しながら無事に運営するというのは、やはり業者の力の見せ所ではないでしょうか。

 パッケージツアーに限らず、このような話題こそどんどん取り上げていきたいと考えておりますので、団体でもFITでも、ユニークなお取り組みがありましたら自薦他薦問わずお知らせいただけますと幸いです。(松本)

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