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「世界最古の宿」慶雲館の元運営会社が解散、事業は別会社が継続

  • 2018年7月30日

 東京商工リサーチ(TSR)によると、「世界最古の宿」としてギネス世界記録に認定された、山梨県西山温泉の「慶雲館」を運営していた湯島(旧称:西山温泉慶雲館)は、6月30日の株主総会で解散を決議した。慶雲館は飛鳥時代の705年の創業で、武田信玄や徳川家康も入湯したと伝えられる。運営は新設した別会社が継続している。

 同社は1951年に会社を設立後、旅館のリニューアルを繰り返して高級温泉旅館として地盤を固め、2000年3月期には9億9600万円を売り上げていた。05年には全室かけ流しの露天風呂を設けたが、ここ数年は消費低迷や価格競争などで売上高が伸び悩み、過去の投資負担が利益を圧迫。16年3月期の売上高は5億9600万円にとどまり、赤字に転落していた。

 17年6月1日には会社分割で「西山温泉慶雲館」を新設し、旅館事業を譲渡。12月に現在地に移転と同時に現商号の「湯島」へ変更し、6月末をもって解散した。